埼玉新聞

 

客どっと流れ込む、開店の瞬間!評判が続く老舗町中華“チャイナ” 一番人気「餃子そば」とはいったい

  • 人気メニューの「餃子そば」(左)とチャーハン

    人気メニューの「餃子そば」(左)とチャーハン

  • 「お客さんに喜んでもらえるのが一番」と話す呑口稔治さん=上尾市井戸木の「チャイナ」

    「お客さんに喜んでもらえるのが一番」と話す呑口稔治さん=上尾市井戸木の「チャイナ」

  • 人気メニューの「餃子そば」(左)とチャーハン
  • 「お客さんに喜んでもらえるのが一番」と話す呑口稔治さん=上尾市井戸木の「チャイナ」

 上尾市井戸木の住宅街にあるその名も「チャイナ」。開店とともに外で待っていたお客さんがどっと流れ込む。テイクアウトの注文も入り、創業54年目を迎えた店内が活気づく。店主の呑口稔治さん(81)は「また食べたいと思ってもらえる味を常に目指している」と話す。

 東京・亀有で10歳上の兄が営んでいた店の名前が「チャイナ」だった。21歳から兄を手伝っていた呑口さんは、結婚後屋号をもらって開業。「当時、ここの周りは畑ばかりで舗装もされてなかった」と笑う。水道の引き込み工事は開店に間に合ったが電話はなかった。それでも、近隣の農家の人たちや建築現場から出前の注文が入り、岡持ちを提げてバイクで配達に走った。「笑顔のあいさつと地域の信用を大切にここまできた」。創業当初からの常連も多い。

 人気メニューは「餃子(ぎょうざ)そば」。最初はまかない料理だったが、試しに出したらおいしいと評判に。しょうゆ味のスープに麺を入れ、ギョーザの具のあんかけをかけた斬新なラーメンだ。少しピリ辛なのがいい。

 冬場にもってこいの「酒粕みそラーメン」は市内の北西酒造の酒粕を使用。「組合の何軒かで始めたけど、今ではうちだけ」と言う。呑口さんは、県中華料理生活衛生同業組合の副理事長、上尾支部長を務める。「組合での交流は味に対する勉強になる」と取り組んできた。

 1994年、愛媛県などで修行を積んでいた長男の友久さん(56)が店に入った。チャーハンやギョーザは父、ラーメンは息子が担当する。厨房(ちゅうぼう)での連携プレーも既に29年。「ありがとうございました」。笑顔の2人が声をそろえる。

 【メモ】チャイナ 上尾市井戸木3の17の11(電話048・786・2546)。営業時間は午前11時~午後1時半、午後5時半~同7時半。水曜定休。アクセスはJR桶川駅から徒歩15~20分。

 【主な人気メニュー】餃子そば820円、酒粕みそラーメン870円、みそラーメン820円、ウマ二そば880円、チャーハン750円、餃子450円、レバニラ炒め(みそ味)850円など。
 

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