埼玉新聞

 

<男児重体>虐待通報…児相、男児保護するも自宅戻す…傷を不自然と判断せず「事件になってしまった」

  • 男児が住んでいた自宅=22日、草加市新栄4丁目

 草加市の自宅で2017年9月、長男(6)の背中を突き飛ばして傷害を負わせたとして母親が逮捕された事件で、草加児童相談所が23日、記者会見を開いた。草加児相は虐待の疑いがあると通報を受けて長男を一時保護したが、花籠啓所長は「虐待は確認できなかった」と説明した。

 草加署は22日、17年9月20日、草加市の自宅で当時4歳だった長男の背中を突き飛ばし、頭を壁にぶつけ急性硬膜下血腫の傷害を負わせたとして、母親で無職の女(27)=暴行罪で起訴=を再逮捕した。長男は現在も意識がなく、県内の医療機関で入院している。

 草加児相は17年6月、長男の傷を認めた病院から虐待の疑いがあると連絡を受け、調査のため長男を3週間にわたり保護した。調査の結果、虐待なしと判断。見守りが必要とした上で、保護を解除し長男を自宅に戻した。

 長男の頭や背中には傷があったが、保護期間中の調査で、女は「階段から落ちた」「自転車で転倒した」と説明。草加児相は子どもの聞き取りからも「不自然な点、明らかに違うことはなかった」としている。

 その後、長男の健康状態を見守るため、毎月訪問する予定だったが、母親の体調不良を理由に訪問は4度延期。8月下旬、父親と長男と面談したが、長男の健康状態に問題はなかったという。

 6月に保護してから、草加児相は母親と会うことができないまま、9月に事件が発生した。報道陣からは保護の解除が適切だったか質問が相次いだ。花籠所長は「重たい事件になってしまった。どう支援すべきだったか検証しなければならない」と述べた。

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