埼玉新聞

 

<新型肺炎>全員マスクで卒業式、川口・埼玉学園大 保護者は欠席 学生一人一人の間隔を空ける

  • 埼玉学園大学・川口短期大学の卒業式。新型コロナウイルス感染防止のため全員がマスク、椅子も間を空けた=22日午前、川口市

 川口市木曽呂の埼玉学園大と川口短期大の卒業式が22日、同大で開かれた。大学257人、大学院9人、短期大学185人の代表3人がそれぞれ仲間の卒業証書の束を受け取った。新型コロナウイルス感染が広がる中だが「卒業式はかけがえのない式典」として峯岸進学長らが開催を決断。全員マスク着用、手洗いなど感染防止対策を強めた上で開催した。

 例年は保護者が体育館の後ろ半分を占めるが、今年は出席は卒業生だけ。学生一人一人の間隔を空けた。

 峯岸学長は「己の欲せざることを人にしてはならない。年上の人に安心され、同輩には信頼され、後輩には慕われる人になってほしい」と論語の教えを説いた。

 峯岸学長らが卒業式開催を決断したことに大学の答辞を述べた松野下昂史(たかし)さん(23)と短大の渡辺華香(かこ)さん(23)は「心からお礼をしたい」と感謝の言葉を述べた。

 松野下さんは鹿児島県日置市出身。「4年前の入学式で『学び続けよ』という先生たちの言葉に自ら学ぶ力が必要だと思った。ともに卒業する私たちは苦しい時も前に進むことができると思う」と答辞を述べた。

 渡辺さんは草加市出身。「素晴らしい出会いがたくさんあった。ここでの学生生活は私の人生で欠くことのできない一ページになった」と答辞を述べた。

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