埼玉新聞

 

<新型肺炎>新たに5人感染 入間の夫婦、川越の夫婦と息子 海外旅行でクルーズ船 数日都内に出勤、接客

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は10日、入間市在住の50代夫婦が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。川越市も同日、市内に住む60代夫婦と30代長男の感染を確認したと発表した。県などが確認した県内の感染者数は計15人となった。

 県によると、入間市在住の夫婦は2月24日から3月2日まで、フランス・パリを旅行していた。都内の会社に勤める夫は3、4日に出勤。5日、勤務先からの帰宅後に37・3度の熱があり、6、7日は38・0度の発熱があった。9日に39・5度まで熱が上がり、県内の医療機関を受診して検体を採取。10日のPCR検査で陽性が確認された。

 入間市パート職員の妻は5日午後に38・7度の発熱とせき、たんの症状があった。9日は熱が36度台だったが、県内の医療機関で検体を採取。10日のPCR検査で陽性であることが分かった。妻は4日に入間市役所に出勤したが、5日以降は休んでいた。妻は窓口対応業務は行っていない。同居する娘は症状を呈していないが、健康観察を行う。

 川越市の夫婦は2月21日から3月1日まで、エジプトを訪れ、旅行中、4泊のナイル川クルーズ船に乗船していた。長男とは同居している。

 市によると、帰国後、夫婦はせきや38度近い発熱があり、長男もたんなどの症状があったことから、9日に3人で市内の医療機関を受診。10日に保健所でPCR検査を行った結果、陽性と判明した。3人は県内の指定医療機関に入院している。夫と長男は快方に向かい、妻は軽い息切れがみられるという。

 夫は、県内で接客をする仕事に従事しており、帰国後、数日出勤していたという。

 県や市は勤務先や濃厚接触者の有無など調査している。

■県内の新型コロナウイルス感染者(2020年3月10日現在)

▽2月

1日 県外の30代男性

10日 県内の40代男性

14日 県外在住者

21日 県内の未就学男児(2月10日に確認の男性の息子)

▽3月

5日 行田市の60代男性▽上尾市の50代男性

6日 行田市の60代女性(3月5日に確認の60代男性の妻)と行田市の30代女性(同次女)▽さいたま市の40代女性

8日 富士見市の40代男性

10日 川越市の60代夫婦と30代息子▽入間市の50代夫婦

※県、さいたま市、川越市の発表に基づく

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