埼玉新聞

 

感無量…待ちに待ったコンビニ、秩父・大滝に 特産品販売所がファミマにリニューアル 住民ら買い物楽しむ

  • オープンした店舗に入店する地域住民たち=28日午前8時半ごろ、秩父市大滝のファミリーマート道の駅大滝温泉店

 秩父市は28日、同市大滝の大滝特産品販売センターをコンビニエンスストア「ファミリーマート道の駅大滝温泉店」としてリニューアルオープンさせた。内閣府が推進する「小さな拠点」づくりの一環で、大滝地域にコンビニができるのは初。買い物の利便性の向上を図ることが目的で、食料品や日用品のほか、地元特産品の販売も実施する。

 山間部に位置する大滝地域は2014年に大滝小学校、15年には大滝中学校が閉校するなど、人口減少や少子高齢化が深刻化している。市大滝総合支所によると、大滝地域の人口は1960年ごろの最盛期には約8300人だったが、今月1日現在では375世帯651人まで減少。高齢化率も63%になっている。

 2018年に同支所が旧大滝中学校に移転した際の住民アンケートでは、日用品などが購入できるコンビニを求める声が多かった。昨年11月から改修工事が行われ、総事業費は約4千万円。市のみが出資する会社ちちぶ観光機構が指定管理者として運営する。

 オープンセレモニーで久喜邦康市長は「素晴らしい施設ができた。地元の皆さんにご愛顧いただきたい」とあいさつ。同社の新井秀弘社長(64)は「地域の皆さんの声を聞きながら、より良い店舗運営をしていきたい」と語った。旧大滝村の最後の村長でもある名誉市民の山口民弥さん(69)は「待ちに待った大滝のコンビニで感無量」と話した。店舗が開店すると、大勢の地域住民が買い物を楽しんだ。

 営業時間は午前6時から午後10時まで。年中無休。

 問い合わせは、同店(電話0494・53・2011)へ。

ツイート シェア シェア