埼玉新聞

 

<高校サッカー>優勝争いの軸は昌平 西武台、聖望、正智、細田も有力 8日開幕、新人大会を展望

  • ゲームメーカーとして昌平の攻撃サッカーには欠かせないボランチ小川

 サッカーの県高校新人大会は8日、昌平高校などで昨秋の第98回全国高校選手権埼玉大会のベスト8と、東西南北各地区予選の上位2校の計16校が参加して開幕。決勝は16日に川口青木町公園陸上競技場で行われる(13時)。主役に躍り出るのはどのチームか。新たなシーズンの行方を占う今大会を展望した。

 優勝争いで不動の軸となるのが、今冬の全国高校選手権ベスト8で今季からプリンスリーグ関東に昇格した昌平だ。対抗は同埼玉大会準優勝の西武台。同4強の聖望学園のほか、同8強の正智深谷、進境著しい細田学園なども実力を備える。

 大会2連覇を掲げる昌平は中盤と前線に前チームの主力が残る強力な布陣だ。チームの生命線は柴、小川のダブルボランチ。特に卓越した技術と前への推進力が光る小川はゲームをコントロールする能力が抜群で、手が付けられない。2列目の須藤とワントップの小見のホットラインも健在。万能な1年生篠田は主に右MFに入る予定で、決定力の高さは随一だ。

 攻撃力は群を抜いているだけに鍵は総入れ替えとなる守備陣か。また、武南との1回戦は日本高校選抜に名を連ねる小見、須藤、柴が不在で総合力が問われる。対する武南は、闘争心と統率力でけん引するセンターバック(CB)渋谷、1年生ながら県内屈指のスピードと突破力を誇る右MF水野らを軸に対抗できるか。

 西武台はユーティリティープレーヤーの村田がチームの要。FW、トップ下、ボランチを担える大黒柱がどこのポジションに入るかで、陣容が変わる。前線の大野田は泥くさくゴールを狙う。守備は主将の大川、1年生原田の両CBが中心だ。

 聖望学園は前チームの主力がほぼ入れ替わったが、技術とスピードを兼ね備え得点感覚に優れるFW矢島、キック精度の高いMF鳥海、屈強でボール奪取力を発揮するアンカーの遠藤を軸に攻撃サッカーを展開する。

 昨年準優勝の正智深谷は、ヘディングと1対1に強いCB大塚を筆頭に、変幻自在のボランチ松山、突破力が光るFW山本ら核がしっかりしている。

 台風の目になりそうなのが細田学園。昨秋の全国選手権埼玉大会で初めて8強まで進み、今大会初出場を勝ち取った新興勢力で、フィジカルが強い点取り屋の斎藤、ゲームメーカーのボランチ細島ら能力の高い選手をそろえる。北部1位の成徳大深谷との1回戦は好カード。

 出場16校中、唯一の公立校の越谷西にも期待したい。

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