埼玉新聞

 

女優・市川美織さん、事務所クビ宣告…母の涙で気付いた「夢」の意味語る 久喜高合唱部で練習、AKB入り

  • 講演した久喜市くき親善大使で、女優の市川美織さん=1月25日、久喜市菖蒲文化会館アミーゴ

 久喜市のくき親善大使で、女優の市川美織さん(25)は、同市菖蒲文化会館アミーゴで、トークイベント「~夢をあきらめない 夢はかなえられるもの~」を初めて開催した。

 市川さんは学生時代の思い出や、アイドルグループAKB48やNMB48での活動を通じて、「夢に向かって何事にも興味を持って行動してみては」とエールを送った。

 市川さんは小学5年生の時に芸能事務所からスカウトを受け入所。「女優になるという夢の始まりだった」が、年100回以上のオーディションを受けても結果が出ず、事務所から「クビ宣告」を受けた。「寝室から聞こえた母の泣き声で、私の夢は家族の夢だと気付いた」という。

 次の事務所でもチャンスをつかめない厳しい現実のなか、力を入れたのが久喜高校合唱部での活動だった。

 「歌を歌いたい」という新たな夢を持ち「ラストチャンスと自ら志願した」AKB48のオーデイションに見事合格。「頑張って歌の練習を続けたことが自信になっていた。諦めない気持ちが結果につながった」と当時を振り返った。

 2010年に加入後は「フレッシュレモン」キャラで露出が増えた一方、周囲とのギャップを感じていた。

 そこで訪れた転機が13年の大阪・難波を拠点に活動するNMB48への移籍だった。「チャンスをもらえた」と一念発起。「失うものは何もない、勇気を出そう」と、髪形をショートに変えるなど決意を新たに活動した。

 するとシングルCDの選抜メンバー入りや紅白歌合戦の出場など多くの夢を達成した。「やってきたことは間違いではなかった。家族や友人、ファンの支えこそ原動力だった」と回顧した。

 最後に「自分の夢を口に出すことが大事」と呼び掛け、「諦めずに行動し続ければ、いつか努力は報われるはず。まずはやってみようという気持ちを大切にしてください」と締めくくった。

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