埼玉新聞

 

さいたま市、2022年度は「体罰なし」 不適切な指導は48人 生徒にクラス編成漏らした教諭ら3人を処分

  • 【ちなみ】教室・薄暗い=イラスト

    不適切な指導48人、3人処分 体罰はなし、さいたま市教委

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 埼玉県さいたま市教育委員会は13日、2022年度の体罰と暴言など不適切な指導の発生状況を発表した。市立学校の教諭による体罰の報告はなかった。不適切な指導は前年度比1人増の48人で、中学教諭3人を厳重注意の処分にした。懲戒処分はなかった。

 市教委教職員人事課によると、体罰は前年度に高校で1人だったが、22年度は0人。不適切な指導をした教諭は、小学校で前年度と同じ25人、中学校で前年度比1人増の23人の計48人だった。処分を受けた3人以外の45人に対し、校長が厳重に注意、指導した。

 処分を受けた中学教諭2人は、部活動中に「ばかだな」「くそだな」と発言したり、清掃指導中に規則を守らなかった生徒に「ふざけているのか」ととがめながら、襟元をつかんで指導した。別の中学教諭は、特定の生徒に新年度のクラス編成の一部を伝えたという。関係する保護者からのメールで発覚し、不適切な行為として処分した。

 体罰の報告はなかったものの、不適切な指導は横ばいだった。新型コロナウイルスの制限が解除され、活動が増えたことで、教諭と児童生徒の間の行き違いが増えたとみられるという。担当者は「声のかけ方など、子どもたちとの信頼関係をつくった上での指導を心がけるように研修を行う」としている。

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