埼玉新聞

 

<全国高校バレー>女子・細田学園、長野・東京都市大塩尻に0―2 硬さ目立ち、主導権握られる

  • 女子 東京都市大塩尻―細田学園 第2セット、井上杏(右)と伊藤(中央)のブロックの上をフェイントで越され、決められる

 バレーボールの第72回全日本高校選手権は5日、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザで開幕して1回戦が行われ、埼玉代表は男子で5年連続9度目出場の埼玉栄が2―1で崇徳(広島)に競り勝った。埼玉栄は第2日の6日、前々回覇者の鎮西(熊本)と対戦する。女子で5年連続20度目出場の細田学園は、東京都市大塩尻(長野)に0―2のストレートで敗れた。

 大会は男女各52校が参加。準々決勝までは3セット制、準決勝と決勝は5セット制で行われる。

■流れつかめぬまま

 硬さが目立った細田学園は序盤から主導権を握られ、東京都市大塩尻にストレート負けした。

 粘り強く拾ってもスパイクが決まらず、流れをつかめないまま第1セットを18―25で奪われた。落ち着きを取り戻した第2セットは、大内、徳村、並木のスパイクで食らい付き、ジュースまで持ち込んだが、26―27からコンビネーションミスで決勝点を許した。

■拾う力、生かせず

 女子の細田学園は、粘り強く拾って競り合いに持ち込む作戦。だが、似たようなタイプで簡単には得点させてくれなかった東京都市大塩尻との我慢比べで根負けした。

 第1セットを落とした後、伊藤監督が「落ち着いてやれば大丈夫」と送り出した第2セットは、突き放されることなく今季の細田学園らしい粘りを見せた。それでも、流れを変えるだけの力はなかった。

 レシーブ力のある磯貝が、体調不良でコートに立てなかったことが痛手だった。「拾える選手が一人足りなかった」と伊藤監督。キーマンの抜けた穴を埋められず、強みの拾ってつなぐバレーの本領を発揮できなかった。

 得点力でカバーしようと気負い過ぎ、いつものようなスパイクが打てなかったエースの井上杏は「自分が決めなくてはいけないところで決められなかった。皆に申し訳ない」と目を真っ赤にした。

 今シーズンのチームは高校総体と"春高"に出場したものの、1勝が遠かった。主将の伊藤は「この経験を生かして、来年は悔しさを晴らせるように頑張ってほしい」と後輩たちに後を託した。

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