埼玉新聞

 

入間のジョンソンタウン、米軍ハウスを改修 家同士向かい合い、自然と会話生まれる街に 知事が視察

  • ジョンソンタウンの建物を視察する大野元裕知事(右)=入間市東町1丁目のジョンソンタウン

 県知事自ら現場に赴いて地域の実情を把握する「ふれあい訪問」が行われ、大野元裕知事が入間市のジョンソンタウンを訪れた。

 ジョンソンタウンは1954年、駐留米兵の家族用に米軍ハウスを建設した街並み。ジョンソンタウンを管理、運営する磯野商会(磯野達雄代表取締役)は、2003年ごろから順次、老朽化した米軍ハウスを改修するとともに、建物の再配置や街路、広場の新設などを行い、快適に暮らせる街づくりを行っている。

 大野知事は、磯野氏や改修に携わった1級建築士の渡辺治氏から街について説明を受けた後、ジョンソンタウン内のギャラリーや住居などを視察。

 日本では南向きに家を建築するが、アメリカでは道路側に方位と関係なく、庭と居間を配置することで家同士が向かい合い、自然と会話が生まれることや街路を新設して回遊性が高まったこと、古い米軍ハウスの修繕に苦労していることなどを実際に建物内に入り視察した。

 視察後はジョンソンタウン内の店舗で、住民や事業主との意見交換会が行われた。

 大野知事は「今後、埼玉県も人口減少県になる。どのようなコミュニティー、街づくりをするかがわれわれに課せられた使命。高齢者の1人世帯が増加する中、孤立してしまう高齢者を迎え入れるコミュニティー作りのために(ジョンソンタウンの)家同士が向かい合っていることなどは、ヒントになる」と話していた。

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