埼玉新聞

 

<高校サッカー>西武台は9年ぶり、昌平は2年ぶりの頂点へ 17日決勝、全国切符争う見どころ探る

  • 広い視野で攻撃の起点をつくる西武台のMF池田

  • 2年生ながらゲーム主将を務める昌平のMF須藤

  • 準々決勝以降の組み合わせ

 サッカーの第98回全国高校選手権埼玉大会(埼玉新聞社など後援)最終日は17日、埼玉スタジアムで西武台―昌平の決勝(14時5分キックオフ)が行われ、勝者が全国高校選手権(12月30日~来年1月13日・埼玉スタジアムほか)に出場する。西武台は9年ぶり4度目、昌平は2年ぶり3度目の頂点を目指す。両校が選手権を懸けた決勝で顔を合わせるのは初。1枚の切符を争う熱戦の見どころを探る。

 今季は2月に行われた県新人大会準決勝と7月のS1リーグ第9節で顔を合わせ、対戦成績は昌平が2戦2勝とリード。1回戦から強固な守備と多彩な攻撃を披露している昌平に対し、西武台は中盤の主導権争いを制してリズムに乗りたい。

 西武台は前線から積極的にプレスを仕掛け、ショートカウンターやサイド攻撃からゴールを奪えるか。大野田、西岡、寺川の3トップは裏を突くタイミングに優れ、準決勝で先制点を決めた寺川は7月の対戦でも2得点を挙げている。

 重要な役割を担うアンカーはセカンドボールの回収にたける村田か、守備の安定感が際立つ今田の選択。昌平の特長を考慮すれば同時起用も視野に入る。危険の芽を摘みつつ、突破力と視野の広さを兼ね備える池田にボールをつなぎたい。

 守備ラインは流動的にポジションを変える昌平の攻撃陣に対して柔軟な対応が求められ、森下、佐野の両サイドバックがどれだけ攻撃にパワーを割けるか。勝負がPK戦までもつれることがあれば、身体能力の高いGK高橋の出番だ。

 昌平は1回戦からの5試合で17得点1失点と、充実した戦いぶりで激戦区を勝ち上がった。強敵を連破して勝負強さにも磨きがかかり、実力を発揮すれば優位は揺るがない。個々の技術は例年以上で、単独で局面を打開できる選手がそろう。

 トップ下の須藤は年代別代表の経験を持つセンスの塊。鋭いドリブルが持ち味の紫藤と決定的なパスを供給できる鎌田が2列目の脇を固め、長短自在のパスでゴールに迫る。準々決勝で4得点と爆発した1トップの小見はオフザボールの動きが群を抜いている。

 対応力の高いDF陣と柴、小川の両ボランチが西武台の"裏抜け"を捕捉できれば勝利に大きく近づける。昨年の決勝で先発しているGK牧之瀬の経験は頼もしく、ベンチにも大和、篠田ら強力な切り札が控える。

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