埼玉新聞

 

<ランチ>決め手は本場のスパイス!リーズナブルで絶品の石焼麻婆豆腐 ふじみ野の「隠れ家・どん亭」

  • 石焼麻婆豆腐

    石焼麻婆豆腐

  • 居酒屋「隠れ家・どん亭」を一人で切り盛りする藤橋冬穎さん

    居酒屋「隠れ家・どん亭」を一人で切り盛りする藤橋冬穎さん

  • 石焼麻婆豆腐
  • 居酒屋「隠れ家・どん亭」を一人で切り盛りする藤橋冬穎さん

 石焼鍋に入った麻婆(マーボー)豆腐から、何を想像するだろう。「熱い」「辛い」はもちろんだが、客からはこう言われる。「リーズナブルなのに何でこんなにおいしいの」。石焼麻婆豆腐のほか、ご飯と魚のあらを具にした味噌汁、浅漬けのおしんこが付いて税込み600円。

 ニンニク、ショウガ、ネギ、ひき肉を炒め、トウバンジャン、唐辛子、最後に中国から取り寄せるスパイスを入れ煮込む。このソースを一回で約30人分作り、冷蔵庫に保管。注文を受けるごとに豆腐や片栗粉などで一人前を作り、石焼鍋で煮込む。四川風の本格的な麻婆豆腐が完成する。

 店舗の経営者兼店長の藤橋冬穎(ふゆみ)さん(36)は中国黒竜江省・ハルピン市出身。寿司を食べたことをきっかけに「日本食を覚えたい」と22歳の時に来日し、川崎市の居酒屋や都内の中華料理店で日本料理や四川料理を修得。2019年4月に念願の店舗をオープンした。来日後、日本人男性と結婚し、娘と3人で暮らす。

 経費を抑え、料理を安く提供するため、雇っている従業員は1人だけ。毎朝5時に起床し、市場で鮮魚を仕入れ、ランチ時間帯は1人で賄う。大切にしているのは「注文が重なっても、慌てず料理の味が落ちないように作ること」という。

【メモ】「隠れ家・どん亭」 埼玉県ふじみ野市上福岡1の10の2(電話049・265・5291)。その他のお薦めは海鮮丼(税込み700円)、あぶりぶり丼(同600円)、焼き魚定食(同)など。時間は「昼の部」午前11時~午後2時(水、祝日は休み)、「夜の部」午後5時~同11時。日曜定休。

ツイート シェア シェア