埼玉新聞

 

巡査が女性にわいせつ…県警PCで女性の情報を調べ犯行 懲戒免職に 巡査スマホに他にも複数人の情報発見

  • さいたま地検

 女性宅に侵入し体を触るなどしたとして県警巡査が逮捕された事件で、さいたま地検は31日、強制わいせつと住居侵入、県個人情報保護条例違反の罪で、県警鉄道警察隊巡査の男(32)をさいたま地裁に起訴した。県警は同日、男を懲戒免職処分とした。

 起訴状などによると、男は8月22、23日、さいたま市大宮区のJR大宮駅の同隊事務所に設置された業務用パソコンで相談システムに照会し、同市南区のマンション一室に住む20代女性の個人情報が記載された画面を自己のスマートフォンで撮影して入手。同26日夕、女性宅を訪問し、体を触るなどのわいせつな行為をしたとされる。

 県警監察官室によると、男はマンション関係者を装って訪問。「周辺のことでいろいろ聞きに来た」と虚偽の説明をして女性を信用させ、室内に侵入した。女性と面識はなかった。

 女性は以前、別件で県警に相談したことがあり、システムに個人情報が記録されていた。業務上必要な警察官にはアクセス権があり、男は権限を持っていたという。

 県警は10月10日、強制わいせつなどの疑いで、男を逮捕し、29日に県個人情報保護条例違反容疑で追送検した。

 男は体を触ったことは認めているものの、犯意を否認。「被害者に怖い思いをさせて本当に申し訳ない」と供述しているという。

 男のスマホには他にも複数人の個人情報が記載された資料の画像が残されており、県警は使用目的などについて調べる。

 近藤勝彦首席監察官は、「県民の信頼を裏切る行為で、被害を受けた方、県民に深くおわびしたい。職員に対する職務倫理教養と業務管理を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。今後、システム閲覧のチェック機能の強化を図る予定という。

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