埼玉新聞

 

もしもの時も「大丈夫と思えるように」 川越の小学校と病院が連携 5、6年生の児童121人が心肺蘇生学ぶ

  • 人形を使って心肺蘇生などの方法を練習する児童たち=18日、埼玉県川越市上寺山の星野学園小学校

    人形を使って心肺蘇生などの方法を練習する児童たち=18日、埼玉県川越市上寺山の星野学園小学校

  • 人形を使って心肺蘇生などの方法を練習する児童たち=18日、埼玉県川越市上寺山の星野学園小学校

 埼玉県川越市上寺山の星野学園小学校は18日、児童を対象とした心肺蘇生と自動体外式除細動器(AED)の講習会を開催。5、6年生の子どもたち121人が、もしもの時に備えて実施方法を学んだ。

 急な心停止に陥った場合、救急隊の到着を待たず近くに居合わせた人が胸骨圧迫による心肺蘇生を試みたり、AEDを使用することで、命が救われる可能性が高まる。講習会では、同市内にある埼玉医大総合医療センターの救急救命士、安斎勝人さんら救急の現場に携わる専門家11人が指導。安斎さんは「みんながAEDを使えるようになることが大切」と呼びかけた。

 子どもたちはグループに分かれ、アドバイスを受けながら訓練用の人形に胸骨圧迫を施したり、AEDを装着させたり、本番さながらに実習。参加した6年生の富田敬太さん(11)は「いつ、どこで人が倒れるか分からない。今日みたいに勉強しておくことが必要なんだと思った」と、習得の重要性を実感する。

 同校では埼玉医大などと連携した講習会を2017年に開始し、新型コロナウイルス感染拡大のため中止となった20、21年を除いて毎年実施。今年で5回目となる。6年生は2回目の受講で、住吉奏音さん(11)は「昨年は混乱した時に練習のようにできるか不安だったけれど、今年も参加して大丈夫と思えるようになった」と言う。星野誠校長(85)は「講習を通して、子どもたちに命の大切さを感じてほしい」と願った

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