埼玉新聞

 

<台風19号>台風去った深夜にゴー!と激しい音、川越の障害者施設で浸水 入居者は無事、復興作業へ

  • 泥水のぬかるみが残り、物が散乱している障害者支援施設「初雁の家」=15日午前11時ごろ、川越市平塚新田

 大谷川沿いにある川越市平塚新田の障害者支援施設「初雁の家」の入居者35人は、市内の名細中学校や旧公民館で、13日から避難生活を続けている。

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 施設関係者によると、台風19号が過ぎ去った13日午前1時すぎに大谷川が決壊。「ゴー」という激しい音と同時に黄色く濁った水が逆流し、入居者が暮らす館内の床が一気に浸水し始めた。

 入居者の大半は、台風が上陸する前の12日午後2時ごろに名細市民センターや広谷小学校に避難したが、他の数人は施設から約300メートル離れた関連施設に避難。その建物は13日午前3時ごろから徐々に浸水が始まり、同日朝に消防隊のボートで救出された。

 名細市民センターと広谷小学校に避難した入居者らは、市からの勧めもあり、より広いスペースが使える名細中学校に移った。現在は市やボランティアから食料が提供され、入浴も市内にある介護施設の風呂を利用している。

 14日現在、初雁の家は、浸水と昨日の雨の影響で、重い泥水のぬかるみが残っていて、明日以降に復興作業を進めていく予定。入居者は「早くいつも通りの生活がしたい」「施設に行って、掃除を手伝いたい」と話している。

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