埼玉新聞

 

<元生徒が自殺>いじめ加害者を守る教委…自殺未遂3回の元生徒が飛び降り死亡 遺書「教委は大ウソつき」

  • 亡くなった小松田辰乃輔さん(遺族提供)

 川口市立中学校の在学中にいじめを受けて長期の不登校になったと学校や市教育委員会に訴えていた川口市の小松田辰乃輔さん(15)=県立特別支援学校高等部1年生=が8日未明、自宅近くのマンションから飛び降りて死亡した。自宅から「教育委員会は大ウソつき」とノートに書いた遺書が見つかった。

 小松田さんは8日午前1時25分ごろ、マンションの敷地内に倒れているのを住民が発見し119番。病院に運ばれたが午前2時半ごろ、死亡が確認された。小松田さんは7日、自宅近くの祖父母宅に泊りがけで来ていた。深夜、まだ部屋の明かりがついているのに気付いた祖父母が、小松田さんがいなくなっていることに気付いたという。

 遺書は、市教委が「いじめ加害者だけを守って、うそばかりつかせる。いじめられたぼくが、なぜこんなにもくるしまなきゃいけない」と書き、市教委を批判する内容。

 小松田さんは16年4月に市南西部の市立中学に入学、サッカー部に入った。保護者によると、ほかの生徒らから「へたくそ」「ちゃんとやれよ」などと言われたり、筆箱をスパイクで踏まれシャープペンシルが折れたり、水筒の水を知らないうちに抜かれるなどのいじめを受けた。

 小松田さんは16年9、10月に2度、自室のドアノブにベルトをからませる自殺未遂をし、2度とも意識不明になったが助かった。その後、17年4月、自宅近くのマンションから飛び降りたが、命は助かり脚に重傷を負った。脚のケガが原因で車いす生活になり、養護学校高等部へ進んだ。

 市教委は小松田さんが自殺未遂などをしてから1年以上経過した17年11月に、いじめを認め、第三者委員会を立ち上げた。これまで9回の会議を開いたとしているが、1回も被害者本人から聴取ができない状態が続いていたほか、内容についても本人らに丁寧な説明をしていなかった。

 市教委の三浦伸之指導課長は同日会見し「重く受け止める。これまでのことについて振り返り検証したい」と語った。

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