所沢高生が株式会社設立 6年越しの登記「やっと」 地元パン店とプロジェクト進行中 「本物の会社の仕組みを体験して学んで」
県立所沢高校(所沢市久米)の生徒が、株式会社「This」を立ち上げ、9月に設立登記申請を終えた。2020年に発足し、塾講師の派遣や地元企業と連携した商品開発など、さまさざまな事業を続けてきた。元副社長の3年生村上さくらさん(18)は「やっと登記ができ、会社として認められた。今の自分たちにできることを探して学びを深めたい」と語った。
同社は地域の課題解決を掲げ、現在は生徒25人が参加。これまでに計約60人が集まり社長、副社長を6代引き継いで活動を続けている。これまで、中学生の勉強を補佐する塾講師派遣や洋菓子店との商品開発などを実施。所沢市に対して、広報や高齢者スマートフォン支援事業の企画、提案も行った。24年から参加している村上さんは、「市長への提案も経験し、学生への期待を感じたことが自信になった」と振り返る。
3年前、「株式会社」となり活動の幅を広げようと、登記を目標にした。生徒たち自ら定款の作成や認証などの作業を経験。代表取締役には、同校出身で情報サイト運営会社を起業した経験がある山下勝也さん(66)が就任した。山下さんは「本物の会社の仕組みを体験して学んでほしい。会社というのは続けていくこともテーマになる」と語る。山下さんは同校のキャリア教育講師として発足からThisに携わり、登記のため資本金30万円を出資した。
現在は村上さんがリーダーを務める、地元パン店と連携した商品開発のプロジェクトが進行中だ。パンの中に米が入った「ごぱん」、メロンパンにハンバーガーやチーズを挟む「メロンパンドームバーガー」、地元特産のサトイモを使った「里芋コロッケバーガー」など5種を開発。Thisが店からパンを仕入れ、11日に狭山市稲荷山のエミパーク狭山稲荷山管理事務所周辺で行われる「ifイナリヤマフェスタ」で販売する。
村上さんは「高校生の斬新なアイデアと、職人の熟練の技が融合したオンリーワンのパンが完成した」と笑顔。卒業を控え、今回のプロジェクトで引退を決めている。「やっと登記ができ、会社として認められた。自分たちでやりたいことや、今の自分たちにできることを探して学びを深めてほしい」と会社の未来に期待した。










