「Tokyo とことこ散歩」歩く人がつくる街の洗練 自由が丘、新施設や菓子店
東急東横線と大井町線が通る東京・自由が丘。「自由」の言葉が入った駅名は目を引き、スイーツの有名店や雑貨店が並ぶ洗練された通りを歩く楽しみがある。駅前再開発で複合商業施設もオープン、話題を集める街に出かけた。
9月に開業した「自由が丘ミューズスクエア」は駅ロータリーを挟んで立つ「自由の女神像」が名前の由来。街になじむように四方に出入り口を作ってビル内を通り抜けられるようにした。
トレンドを発信する店をそろえる一方、1932年創業の貴金属店「自由が丘 一誠堂」や、33年から続く洋菓子の名店「モンブラン」も装い新たにオープン、歴史も取り込む。
雑貨店をのぞきながら北に数分歩き、ピンクがかった石畳が美しい「サンセットアレイ」へ。コーヒースタンド「Sunset Coffee」オーナーの奥角翼さんは商店街振興組合のイベント企画部長も務める。
きれいな道にはいい店が出店し、感度の高い人が訪れるというのが奥角さんの持論。「街を歩く人たちが価値をつくっている」という。自由が丘駅の名称も、住民の要望で決められたいきさつがある。
文化人も多く暮らし進取の気風があった。「窓ぎわのトットちゃん」で黒柳徹子さんが描いた「トモエ学園」の跡地には記念碑が残る。
話題のスイーツ店がめじろ押しだがこの日のお目当ては北の住宅地エリアにある。国内外で活躍する辻口博啓さんが自身で初めて開いた「モンサンクレール」だ。パリを思わせる店に入ると本人がいた。「街を(運動で)走っていて雰囲気が好きになり、パティシエ人生をここから始めようと決めた。僕の原点です」
併設のサロンで、モンブランを一口。栗の香りと風味が一気に広がり、ふわふわのクリームと溶け合う。ケーキの箱を手に駅に向かうと、何げない一日がちょっと特別になった気がした。
【ちなミニ】駅前には昭和レトロな専門店街「ひかり街」なども残る。















