埼玉新聞

 

浦和レッズ強烈シャルク、限られた時間で1ゴール&1アシスト 耐えた日々、柏戦で待望の瞬間 サポへ叫ぶ

  • 柏戦で1ゴール、1アシストの活躍を見せたシャルク(17)=3月22日、大原サッカー場

    柏戦で1ゴール、1アシストの活躍を見せたシャルク(17)=3月22日、大原サッカー場

  • 柏戦で1ゴール、1アシストの活躍を見せたシャルク(17)=3月22日、大原サッカー場

 開幕からベンチ外が続いたシャルクが、3月31日の柏戦で、限られた時間の中、1ゴール、1アシストの活躍を見せた。シャルクは「監督が自分にチャンスを与えてくれ、そこで素晴らしい結果につながった」と今季リーグ戦初出場で力強く期待に応えた。

 後半27分に、左サイドハーフで投入されると早速、輝きを放つ。大久保のスルーパスが相手選手に当たり、ボールが目の前に転がってきた。「考える時間もなく、1秒ほどの判断でしっかりと枠を捉えたシュートだった」と左隅に強烈に蹴り込みネットを揺らした。

 ゴール後はサポーターに向かって何度も雄たけびを上げ、喜びを爆発させた。「ファン・サポーターが毎回アウェーにも足を運んできてくれている。一緒に喜び合えることが非常にうれしい」。激しい歓喜はこれまでの鬱憤(うっぷん)を晴らす叫びにも映った。

 昨年3月に浦和加入後、リーグ戦では1ゴールと結果を残せていなかった。新体制となり心機一転の今季のはずが、試合出場は遠のいていた。スコルジャ監督は「忍耐強くチャンスを待ってほしい。4、5月には連戦が続くので、必ずチャンスが訪れる」とメンバー外に落胆するシャルクに伝えたという。

 今季の公式戦出場はルヴァンカップの1試合にとどまっていた。「もちろん、簡単な日々ではなかった。メンタル的にも強く、凛(りん)としてそれをキープする必要があった」。毎日のハードトレーニングで自分を追い込み、チャンスを待った。

 そして、巡ってきた好機を見事に生かした。出場時間こそ約20分だったが、勝利を決定づける追加点のほか、3点目のアシストも決めた。「時折サッカーはクレイジーなものだが、このような瞬間のために頑張っていると思う」。自らの境遇と照らし合わせた背番号17は、感慨深い表情でこの日のプレーをかみしめていた。
 

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