埼玉新聞

 

高校生2人が行方不明、川で流され 見守る同年代の若者ら「危険で近付くなと。早く見つかって」/熊谷

  • 川に流された男子高校生を捜す捜索隊=8日午後6時50分ごろ、熊谷市妻沼の利根川

 8日午後3時半ごろ、熊谷市妻沼の利根川で、男性2人が流されたと119番があった。2人は熊谷市在住の男子高校生で行方が分かっておらず、消防と警察が捜索したが見つからず、日没のためいったん打ち切った。9日朝に再開する。

 近所の住民によると、刀水橋付近の河川敷には夏場、外国人や若者がバーベキュー目的などで訪れることはあるが、川遊びをする人はほとんどいないという。自転車で通り掛かった地元の男性会社員(45)は「20~30年前はよく川遊びをしていたが、今は見掛けない。水難事故も聞いたことがない」と驚く。

 現場付近には、行方不明になっている男子高校生と同年代の若者も集まり、心配そうに捜索活動の様子を見守っていた。近所の男子高校生(17)は「危険なので、あまり川には近付かないよう小学生の頃から言われている。流された高校生が早く見つかってほしい」と話した。

 事故を受けて、県教育局保健体育課は「詳細が分かっておらず、まずは事実関係の確認が必要。その上で注意喚起などを検討する」とした。

 同課によると、県は県内の公立小中学校、公立高校に対し、夏休み前に「夏休みの過ごし方」に関する通知を行い、川や海遊び中の水難事故防止に向けた指導を呼び掛けている。5月と7月には「夏休み中に水難事故が多発する」とした注意喚起の通知を行っているが、県は今後、情報収集の上でさらなる対策強化を検討している。

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