「おじいちゃんには感謝しかない」…細田学園の高校球児、神奈川から祖父を追って進学 練習後も毎日バットを振り続け、初戦は2安打1打点 祖父と孫、二人三脚で歩む最後の夏が始まった
「おじいちゃんと野球がしたかったから」―。細田学園の高橋洸平選手(3年)は、祖父の高橋利夫さん(72)がコーチを務める同校に神奈川県から進学。利夫さんと二人三脚で、今夏の大会に挑んでいる。10日に朝霞市営球場で行われた大会2回戦の川越戦では、9番二塁手で先発出場。2安打1打点の活躍で勝利に貢献した。2人の夏は始まったばかり。日頃の感謝を忘れず、プレーで恩返しすることを胸に、次戦の勝利を誓う。
「(細田学園への)進学に迷いはなかった」。そう話す洸平選手の進学の決め手は、野球に打ち込める環境だった。温かいチームの雰囲気と、充実した設備。何より大きかったのは、同校でコーチとして指導する利夫さんの存在だった。
現在暮らす埼玉県坂戸市の祖父母の自宅には、打撃練習用のケージを完備。チームでの練習後、帰ってきてから祖父と自主練習に取り組む。「祖父に投げてもらって打つ。多いときは100球以上打つこともある」と野球と真剣に向き合う日々を送っている。
利夫さんは、2014年の創部と同時に、細田学園でコーチに就任。孫の進学について、利夫さんは「自分のチームで孫を見られるうれしさの反面、迷惑がられるだろうとの思いもあった」と、率直な思いを口にする。それでも「やっぱり孫のこととなると、より指導に熱が入っちゃうね」と笑みをこぼしながら、祖父の顔を隠さない。
利夫さんも高校球児として茨城県の霞ケ浦高校でプレー。ポジションは孫と同じ二塁手だった。「同じポジションだからこそ、分かることもある。この3年間でノウハウを伝えきった」と、自身の経験などを踏まえ、惜しみなく指導してきたことに、充実感も見せた。
これまでの高校生活を振り返り、洸平選手は「家事をやってもらったり、野球を教えてもらったり、おじいちゃんには感謝しかない。試合で結果を残すのが一番の恩返し」と意気込む。10日のチーム初戦では、2安打1打点と初戦突破に貢献するなど、日頃の練習の成果を発揮した。
それでも利夫さんは「今日のプレーは70点かな。もっとバットを振り切らないと」と、厳しいながらも愛のある檄(げき)を飛ばす。そして「どのチームにも勝てるチャンスはある。諦めないで、やり切ったと思えるようなプレーをしてほしい」と激励も忘れない。祖父と孫、二人三脚で挑む大会は、まだまだ続く。誰よりも充実する夏を長く過ごし、最高の思い出にする。











