埼玉新聞

 

京アニ自粛ムードも…元気届けたくて「らき☆すた神輿」 聖地の鷲宮で黙とう、ファンら神輿担いで掛け声

  • 元気を届けたいと掛け声を上げ神輿を担ぐメンバー=28日夜、久喜市の鷲宮神社通り

 京都市のアニメ制作会社「京都アニメーション」の放火殺人事件で、同社が制作した人気アニメ「らき☆すた」の舞台となった久喜市鷲宮の中心市街地で28日夜、「鷲宮八坂祭」が開かれ、「らき☆すた」の神輿(みこし)を担いだファンらが「京都に元気を」とエールを送った。

 鷲宮神社などが登場する「らき☆すた」は、祭りを通じて地域とファンが連携し「聖地・鷲宮」をつくり上げてきた歴史がある。作品を監督した武本康弘さん(47)の安否が分かっていない。

 らき☆すた神輿準備会では、メンバーが休日泊まりがけで神輿の制作に当たってきた。事件を受け、自粛の声もあったが「みんなに元気を出してもらいたい」と神輿を出すことを決定した。

 今回の祭りで神輿の担ぎ手には、東北や関西、海外からも申し込みがあったという。メンバーは午後7時前、事件の犠牲者に黙とうをささげた。山車に続き、ファンらがらき☆すた神輿を担ぎ掛け声をそろえた。

 準備会代表の大木敏久さんは「京アニは素晴らしい技術を持った集団。心を痛めているファンに元気を届けられたらと思っている」と話した。

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