埼玉新聞

 

夫を亡くした妻「青春など全て奪われた」…女子高生が死亡、無期懲役の夫が訴え続けた無罪 冤罪者が救われる法律を望む人々「絶対に抗告を禁止して」「いまが山場」

  • 衆院第二会館に向かって抗告の禁止を訴えかけた石川早智子さん(左)=7日午後、東京都千代田区

    衆院第二会館に向かって抗告の禁止を訴えかけた石川早智子さん(左)=7日午後、東京都千代田区

  • 衆院第二会館に向かって抗告の禁止を訴えかけた石川早智子さん(左)=7日午後、東京都千代田区

 刑事裁判をやり直す再審制度の見直しについて、自民党の法務部会と司法制度調査会の合同会議が7日に行われたことに合わせ、冤罪(えんざい)被害を訴える市民団体らが、東京都千代田区の衆議院第二議員会館前で「ノーモア!えん罪 国会前緊急行動」を行った。狭山事件で冤罪を訴える石川早智子さん(79)や支援者ら約200人が集まり、検察官の不服申し立て(抗告)の禁止などを国会議員に向けて呼びかけた。

 緊急行動は市民団体「再審法改正を求める市民の会」「冤罪犠牲者の会」「再審法改正国会前アクション」の3団体が参加。再審制度を巡って3月から始まった同会議では、抗告を禁止せず、抗告後の審理期間を1年以内にするなどと定め、刑事訴訟法の本則ではなく付則に盛り込んだ修正案が法務省から提示された。修正案は反対意見が多く了承が得られず、7日の会議で再び法務省が修正案を提出した。

 緊急行動には埼玉県狭山市で1963年、女子高校生=当時(16)=が殺害された「狭山事件」で無期懲役の判決を受け、仮釈放後も無罪を訴えていた石川一雄さんの妻早智子さんらが参加。石川さんは昨年3月に第3次再審請求中に亡くなり、早智子さんが第4次請求を申し立てている。早智子さんは石川さんについて「冤罪を晴らす人生で、青春や日常を全て奪われてきた」とし、「絶対に抗告を禁止して、国会議員には冤罪者が救われる法律を作っていただきたい」と訴えた。

 日弁連再審法改正推進本部室長の鴨志田祐美さんはこれまでの再審制度改正の動きについて説明し、「いまが山場。ここが変われば、刑事司法が変わっていく一歩になるかもしれない」と気を引き締めた。日弁連の上地大三郎弁護士は「こんなにも頑張ってくれている、国会議員がいる。いま、刑事司法がどうあるか問われている」と話した。

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