バスの運転手不足…埼玉の北部で厳しく 埼玉の路線バスも廃止や減便が後を絶たず 自動運転実現に期待も
働き方改革に伴う2024年4月の法改正により、バス運転手の労働時間規制、休息期間延長が厳格化された。地域の日常を支える埼玉県内の路線バスも、廃止や減便が後を絶たない。持続可能な公共交通の構築を目指し、最前線に立つ県バス協会の金井応季会長(東武バスウエスト社長)に話を聞いた。
―県内の状況は。
「乗り合いバス、貸し切りバス共に、運転手の不足が続き、特に県北は厳しい。車両と需要があっても、人が足りずに応えられないこともある。バスは生活に組み込まれている移動手段で、地域を支える足。事務職、整備士も厳しい状況で、要員を確保しなければ日常が成り立たなくなる」
―担い手を増やすための取り組みは。
「バス事業者合同就職説明会を23年から始めた。好評で、今年も8月ごろに開催したい。各自治体のイベントにも積極的に参加して情報発信している。ちょっとした声かけなどからも、働きながら地域の役に立っていることを実感できる仕事。社会インフラであることをご理解いただければ、やりがいや深みが増すことも伝えたい」
―23年12月に運賃改定の審査方法が見直された。
「非常にありがたく感じている。地域公共交通といいながら、私たちも商売。事業として成り立たない限りは輸送力の提供は難しい。人口減少・少子高齢化とコロナ禍のダブルパンチで、ライフスタイルも変化した。運賃改定を行い、待遇・職場環境の改善に努めている」
―脱炭素化に向けた動き。
「国が定めるバス事業者の目標目安が、30年度までに保有台数の5%を非化石エネルギー自動車に更新すること。国産EV(電気自動車)バスの価格はディーゼルバスの2・4倍で、満充電で約100キロしか走らない。パワーや乗り心地はすごくいいものだが、実用化できないのが現状。自治体の積極的な支援をいただかないと、事業者自ら積極的に導入する方向には進まない」
―今後の展望を。
「自動運転のレベル4実現には期待が寄せられている。県内では和光、深谷、さいたま市でレベル2の実証運行をしている。諸課題の解決に向けて国にも支援を要請していく。運転者が意識をなくした場合に減速して止まるシステムや、直前横断や左側方の自転車を感知するシステムは事故防止の観点で全車に導入したいが、費用がかかる。国や自治体から補助をいただければ、導入がスムーズに進む」









