<サッカー女子>「プライド」を勝ち取る 大宮の柳井監督 あす12日、クラシエカップ準決勝第1戦 C大阪ヤンマーと対戦
女子サッカーWEリーグ大宮は12日に敵地でC大阪ヤンマーとクラシエカップ準決勝第1戦を行う。2021年に設立された大宮だが、タイトル獲得のチャンスは初めてとなる。23年7月から同チームで指揮を執る柳井里奈監督は「自分たちのプライドを勝ち取りたい」と闘志を燃やしている。
志木総合グラウンドに誰よりも大きな声が響く。アップを終え、戦術的なトレーニングに移ると柳井監督にスイッチが入る。河川敷の強風を切り裂く声は、ピッチに散らばる選手たち全員に十分なほどよく届く。「私の武器なので最大限使いたい」と頬を緩めるが、声の大きさと聞きやすさは指導者として誇れる才能の一つだ。
リーグ戦では5勝7分け6敗の7位だが、クラシエカップで準決勝に進出するなど、チームの戦い方が確立されてきている。その証拠が得点力だ。昨年10月から公式戦16試合で無得点の試合は1試合のみ。「リスクよりチャンスを取りに行く。それが自然と身に付いてきている」と一貫してゴールを目指す意識が共有されてきた。
同カップではグループリーグで4勝2敗(2敗は共にPK戦負け)と突き進んだ。「とにかく目の前の試合に(90分間で)勝つか負けるか。それなので、途中からPKの練習もやめた」と勝利へのマインドを徹底し、グループ1位を勝ち取った。
「勝たせる」という言葉は好きではないと話す。監督が勝たせるわけではなく、「選手たちが自分たちで勝つために一緒にやっていければいい。『大宮に行けば選手が育つよね』という監督でありたい」と理想を掲げている。
自身は24歳で現役を引退。さまざなチームでコーチなどを歴任し、WEリーグが発足されるタイミングでA級からS級ライセンスを取得した。「チャンスをいただいた以上、簡単に逃げ出すわけにはいかない。私は選手としては世界に行くことができなかった。もう一度世界を目指したい。サッカーで一番になりたい」と責任感と目標が原動力となっている。
大一番が迫る。大宮にとっての準決勝は、もしかしたら頂点を懸けた一戦よりも重要な挑戦かもしれない。「このシチュエーションで気合が入らない選手はいない。こちら側が背中を押さなくても選手は頑張る」。敵地でも引き分けではなく、勝利という「プライド」にこだわる。迷いはなく自信を持って臨む。









