埼玉新聞

 

心臓に難病抱える3歳男児、心臓移植手術で18日に渡米 募金が目標額に到達「予断を許さない状況」

  • 募金の目標額到達と長岡璃空ちゃんの渡米を報告する父親の慧さん(中央)と母親の志織さん(右)。左は「りくくんを救う会」の有川由梨代表=17日午前、県庁

 心臓に難病を抱えるさいたま市の長岡璃空(りく)ちゃん(3)に米国で心臓移植手術を受けさせようと、募金活動を行っていた「りくくんを救う会」の有川由梨代表(41)と璃空ちゃんの両親が17日、県庁で会見し、募金が目標額の1億6500万円に達し、18日に渡米すると発表した。

 心臓の動きが低下する特発性拡張型心筋症と、心室の壁が解離して空間ができる心室中隔解離を併発する璃空ちゃんは、ペースメーカーなどを着けることができず、心臓移植が必要とされる。支援者たちは昨年8月に救う会を立ち上げ、10月2日から募金活動を開始。街頭や救う会のホームページなどで募金を募り、17日午前の時点で1億6722万7440円が集まった。

 父親の慧さん(31)は「3カ月という非常に短い期間で目標金額を達成できたのは、募金してくださった皆さまのおかげだと思っています。無事璃空が米国から帰ってくるように、親としてしっかり支えていきたい」、母親の志織さん(26)は「璃空が倒れた時から先が見えない状態でしたので、璃空の未来を見られることに感謝しています」と話した。

 渡米後、璃空ちゃんはアーカンソー州の小児病院に入院し、心臓移植に向けて血液型や体格、拒絶反応に関する検査などを実施する。志織さんは「主治医から先日、『本人はとても元気だが、心臓は予断を許さない状況』と伝えられた」と璃空ちゃんの現状を説明。志織さんによると、米国での心臓移植手術までの待機期間は平均で2カ月から半年という。

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