埼玉新聞

 

<高校野球>父、息子3人が春日部高校野球部 自然と同じ道歩む OBへの最高の恩返しは

  • 春日部高のエース大音優投手(中央)と父親の備さん(左)、次男の雄さん=17日、上尾市民球場

 (埼玉大会=17日・上尾市民)

 春日部高校3年の投手大音優選手は、心強い3人の先輩がいる。父の備さん(58)、長男の亮さん(22)、次男の雄さん(19)。かつて3人は、優選手と同じ春日部高校野球部に所属し、同じユニホームを着て、夏の大会で白球を追い掛けていた。父と次兄が応援に駆け付けた上尾市民球場での進修館戦、エースは躍動した。

 優選手は先発として登板。得意のストレートがさえ、4回戦に駒を進めた。「チームが必ず逆転してくれると信じて投げた」と完投し、五回には逆転タイムリーも放って投打にわたり活躍。備さんと雄さんはその雄姿をスタンドから見守った。

 父が最初に歩いた春日部高校での野球の道だが、「子どもたちにはこの高校で野球をやれと勧めたことはない。自然に3人が選んだ道」と備さんは言う。雄さんは長男の亮さんのプレーを見て同じ道を進むことにし、優選手は「兄と球場に行った時、春日部高校の応援に魅了され、迷うことなく入部を決意した」ときっかけを語る。

 3兄弟は「野球をやりながら、大学進学を目指すなら春日部高校」という同じ思いを抱いて、野球と学業に励んできた。

 備さんは「昔は保護者の観戦が少なく、自分たちだけで試合をしている感覚だった」と振り返る。雄さんは「夏の大会には必ずOBが差し入れを持って応援に来てくれる」と、同校野球部の魅力を語る。

 春日部高校のスタンドには毎年、母校に愛着を持つ多くのOBや関係者が応援に駆け付ける。その思いが一丸となり、後輩たちを後押しする大きな力となっている。

 まだまだ勝利を目指して夏を駆け抜ける優さんに、備さんは「これまでの練習の成果を試合で発揮し、一試合一試合全力でぶつかることが、OBへの最高の恩返しになる」とエールを送る。次男の雄さんは「3年生最後の夏を思いっきり楽しんでほしい」と弟の背中を押した。

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