埼玉新聞

 

駅直結の商業施設が営業を終了…今後は「建て替えも含め検討」 1991年に開業した西武本川越ペペ 思い出を貼るボードに「青春をありがとう」「親子でお世話になりました」

  • 営業終了に当たり手を振る西武本川越ペペのスタッフ=13日午後8時過ぎ、川越市新富町

    営業終了に当たり手を振る西武本川越ペペのスタッフ=13日午後8時過ぎ、川越市新富町

  • 利用客らから寄せられたメッセージを貼ったボード=13日、川越市新富町

    利用客らから寄せられたメッセージを貼ったボード=13日、川越市新富町

  • 営業終了に当たり手を振る西武本川越ペペのスタッフ=13日午後8時過ぎ、川越市新富町
  • 利用客らから寄せられたメッセージを貼ったボード=13日、川越市新富町

 川越市新富町の西武新宿線本川越駅直結の商業施設「西武本川越ペペ」が13日、営業を終了し、34年余りの歴史に幕を下ろした。地域の暮らしや文化を支えた施設として市民らに親しまれてきた。「たくさんの思い出をありがとう」「とても寂しい」。利用客らは施設との別れを惜しんだ。

 西武本川越ペペは、本川越駅舎の改築に伴い建設された「西武本川越ステーションビル」内の商業施設として1991年9月に開業した。地上5階、地下1階で、テナントの賃貸面積は9800平方メートル。オープン時は服飾品をはじめ、スポーツ用品や食料品など114店舗をそろえた。

 施設内にはイベントホールや吹き抜けの空間などが整備され、地域密着型の商業施設として利用されてきた。2024年度のレジ客数は約310万人で、13日時点では50店舗が入っていた。

 営業最終日の13日、施設には午前中から多くの利用客らが訪れ、「34年間ありがとうございました」と記された横断幕をスマートフォンで撮影するなどしていた。

 利用客からは営業終了を惜しむ声が上がった。川越市の小池照子さん(56)はオープン時からぺぺを知っている。「駅に近く、洋服を買ったりスーパーを利用したりしてきた。とても寂しい」と話す。

 「買い物はここで完結する感じだった。寂しくなると思う」。川越市の会社員榎雄太さん(43)は心境を明かし「最後に来ることができてよかった」と笑顔で話した。

 東京都の女性(57)は30年ほど前に、ぺぺで携わった仕事が「めちゃくちゃ楽しかった」と振り返る。川越に住んだこともあるといい、「買い物が便利だった。ここがなくなるのは大きい」と語った。

 地下1階には、施設にまつわる思い出をハート形の紙に書いて貼るボードが設置された。「青春をありがとう」「親子でお世話になりました」「コロナの時にも気分転換の場所で支えてもらいました」などの言葉が寄せられていた。

 浜添裕子支配人は営業終了時間に合わせ、施設前で「西武本川越ぺぺを愛してもらったことに感謝し、地域やお客さまに少しでも役に立てたとすれば大変うれしく思う」とあいさつ。市民らが見守る中、午後8時に営業を終えた。

 施設を運営してきた西武不動産プロパティマネジメント(所沢市)は、今後の展望について「建て替えも含め検討している」と説明。「関係各所とも協議を進め、検討していく。西武鉄道沿線の価値向上を目指すとともに、魅力あるまちづくりにつながるよう努めていく」としている。

 森田初恵市長は9日の定例会見で「自分の青春時代や子育て生活にはぺぺがあった。寂しく思っている」と振り返った。今後について「市民からは、スーパーをはじめとする商業施設がなくなるのは困るという意見をもらっている。市としてはまちづくりのビジョンを共有できるように行っていきたい」と述べた。

ツイート シェア シェア