小谷野県議を刑事告訴 自民埼玉県連 私的流用の背任容疑で 県連経費2794万円余りを私的流用したとして除名処分の県連元幹事長
2025/12/25/08:35
自民党県支部連合会(古川俊治会長)は24日、県連経費2794万円余りを私的流用したとして除名処分にした県連元幹事長の小谷野五雄県議(69)=西8区、日高市=を、背任の疑いで、県警に刑事告訴したと発表した。県連によると、同日に浦和署に告訴状を提出し、受理された。告訴の内容は明らかにしていない。
県連の小島信昭幹事長は記者会見で告訴の背景について、「不正行為に対して厳正に対処し、しかるべき責任を負わせるべき」とし、来月にも小谷野氏を相手取り、県連の損害賠償を求める民事訴訟を起こす方針も明らかにした。今後のガバナンス体制については、「(経費の)出金の仕組みを見直し、チェックが入る構造に変更する必要があると考えている」とした。
古川会長は20日の会長就任時に、県連として法的な手続きを進めているとし、「最終的には民事で賠償されなければいけない。当然のことながら告訴することを視野に入れ、議員辞職をした上で全額を弁済いただくのが最低限」と見解を示していた。県連側が求めた期日までに、小谷野氏からの弁済はなかったという。
県連は10月27日、小谷野氏が2020~25年に精算した計1357件、総額2794万8493円を私的流用と認定し、11月14日に除名処分にした。小谷野氏から再審査の請求がなかったため確定した。
小谷野氏は現在、県議8期目。19年から県連幹事長を務めていたが、私的流用の疑いがあり、今年8月から役職の一時停止措置を受けていた。除名処分に先立ち、小谷野氏は「支出の多くは、いずれも政治活動として正当な目的に基づくもの。一部に日用品が混入したが、故意の私的流用は一切ない」との弁明書を提出していた。刑事告訴について、小谷野氏にコメントを求めたが、回答はなかった。









