和牛100%のパティで…大宮に本格ハンバーガー店オープン 店内仕込みにこだわり 支援専門スタッフのサポートを受け、障害者が調理や接客 経験を積み一般就労を目指す
障害福祉サービス「就労継続支援A型」の機能を持つ本格ハンバーガーショップ「バーガーテラス」が10日、氷川参道に面した複合施設「Bibli」(さいたま市大宮区)にオープンした。雇用契約を結んだ障害者が支援専門スタッフのサポートを受けながら働き、経験を積んだ上で一般就労を目指す。
地域になじむよう柔らかい色調で統一された空間で、和牛100%のパティやバンズ、ソースまで全て店内仕込みにこだわった本格ハンバーガーを提供する。ここで働くのは、発達障害や精神疾患のある人たち。雇用契約を結んだ上で、支援を受けながら調理や接客といったスキルを磨いていく。
運営するデコボコベースは「凸凹(デコボコ)が活きる社会を創る。」をビジョンに掲げ、放課後等デイサービスや就労移行支援など全国で約380事業所をパートナー企業と共に展開している。
同社の担当者によると、卒業後の就労先が限られていたり、当事者や保護者から仕事や生活に関する相談が多く寄せられたりすることから、学校卒業と就労の間をつなぐ支援として同社では初となる就労継続支援A型事業所を開所した。ハンバーガーを選んだのは、地域や年齢を問わず愛されており事業としての安定性が見込まれることや、一つ一つの作業が分かれているため就労訓練に適していることなどが理由だという。
バーガーテラスでは定期的な面談を通して各自の特性に寄り添いながら作業内容を決め、2年を目安に一般就労につなげることを目指す。支援員を務める大橋衛さんは「どんな強みがあり、どういうところで困ってしまうのか。ダイレクトに見ながらフィードバックできる」と意義を語る。
発達障害がある志木市の堀川梨沙さん(26)は2週間前に求人情報を見て応募。報連相(報告・連絡・相談)がしやすい環境だといい、「自分のペースで働きながらスキルを磨き、いずれはコミュニケーションが必要とされる仕事に就きたい」と話していた。
営業時間は午前11時~午後3時。不定休(施設に準ずる)。
問い合わせは、同店(電話048・871・7170)へ。










