「目標掲げ、挑戦楽しんで」 陸上の桐生選手が講演 埼玉・嵐山 中学生に向けて特別授業
2025/12/11/09:51
陸上の桐生祥秀選手(29)を講師に招き、嵐山町内の中学生を対象に特別授業「世界に挑む原動力~挑戦の楽しみ方~」が、同町菅谷の国立女性教育会館で行われた。町内に主力事業の工場がある太陽ホールディングス(本社・東京都豊島区)が主催した。
桐生選手は陸上男子100メートルで日本選手初の9秒台を記録。2016年のリオデジャネイロ五輪の4×100メートルリレーで銀メダルを獲得した。特別授業で桐生選手は、中学3年の時にウサイン・ボルトさんに憧れ、陸上選手となる夢を持ったことを明かした。高校3年生で10秒1の高校記録を樹立。脚光を浴び、知らない人から声をかけられるなど「周りとのギャップを感じ、しんどいなと思った」という。
試合では毎回良いタイムが出るわけではない。「どの部分が悪かったのか分析し、次の日から直す。負けて嫌なことを忘れようというのでは、成長につながらない。悪いことがあるから、良いことが輝く」
挑戦の在り方として、身近なものからレベルの高いものまで10個ぐらいの目標を掲げているという。「目標を更新する楽しさがあるし、目標が1個だけでは達成したら燃え尽きてしまう」。現在の目標はロス五輪。12月で30歳になるが、「(年齢は)なんにも気にしない。30歳だからどうなどというと、それが甘えになってしまう」とし、「これからも挑戦し続けたい」と話した。
特別授業には菅谷中、玉ノ岡中、大妻嵐山中の生徒339人が参加。桐生選手が持参したリオ五輪の銀メダルも触った。菅谷中3年の小林遼祐さん(15)は「(銀メダルは)努力が積み重ねられた重みを感じた」。武井隆成さん(15)も「高校に入ったら長距離の選手になりたい。桐生選手のように目標を持って前向きに頑張りたい」と話していた。










