夜の外出は「見せる意識」を…高齢者が亡くなる夜間の事故、8割が暗色系の衣服を着用 しまむらと県警が協力、車から見やすい白色の衣服をコーディネート さいたま新都心店で14日まで展示
2025/12/10/16:01
明るい色の衣服を着用することで高齢の歩行者の事故防止を図ろうと、県警交通総務課は1日から、衣料品販売大手のしまむら(さいたま市大宮区)と協力して、同区の「ファッションセンターしまむらさいたま新都心店」で、同社が販売している衣服で組まれたコーディネートを展示している。展示は14日まで。
同課の調べで、昨年1年間で夜間、歩行中に亡くなった高齢者18人のうち、約8割の14人が暗色系の衣服を着用していたことが判明。暗色系の衣服は夜間目立ちにくくなってしまうことが事故の背景の一つと分析し、特に冬場は日没が早いことから、1日から始まった冬の交通事故防止運動に併せて、県警が同社に企画を提案した。
同課によると、夜間は白色の衣服は黒色の衣服より車の運転手からの視認性は高く、ロービームの車の場合、白色は黒色よりも12メートルほど視認距離が長いという。
コーディネートは40代女性と60代男女を想定した3種類が展示された。車の運転手から見えやすいように、共通して上半身の上着を白色にしつつ、その下のシャツやバッグなどの小物を白色に合う配色にすることでファッション性も補った。
1日に店舗を訪れたさいたま市中央区の女性(75)は、「着やすさから、どうしても暗色系の服ばかり選んでしまう。自分で車を運転している際も暗色系の服を着た歩行者を見つけにくくなった経験があるので、今後は明るくするよう心がけたい」と話した。
同課は「明るい色を着て、夜間の外出は『見せる意識』を大事にして、交通事故から自分を守ってほしい」と呼びかけている。










