埼玉新聞

 

すでにオープン!襲い掛かる“化け猫”出没 長瀞トリックアート施設に注目、悪天候でも楽しめるスポットに

  • 塀の上から化け猫が襲うアート作品=長瀞町の長瀞トリックアート有隣倶楽部

    塀の上から化け猫が襲うアート作品=長瀞町の長瀞トリックアート有隣倶楽部

  • 長瀞ラインくだりの船頭気分も体験できる

    長瀞ラインくだりの船頭気分も体験できる

  • 塀の上から化け猫が襲うアート作品=長瀞町の長瀞トリックアート有隣倶楽部
  • 長瀞ラインくだりの船頭気分も体験できる

 立体的な絵画を見て、触って、写真を撮って楽しむ不思議な美術体験施設「長瀞トリックアート有隣倶楽部」(長瀞町長瀞)が25日、オープンした。約690平方メートルの館内には江戸文化や妖怪などの「和」をテーマにしたトリックアート計34点が展示され、今後継続的に作品が入れ替わる。瀧上昇二館長(71)は「幅広い世代で写真を撮り合い、交流サイト(SNS)などで楽しさを共有してほしい」と来場を呼びかけている。

 同施設は、「江戸タイムスリップ」「忍者屋敷」「怖くないお化け屋敷」「動物」の四つのゾーンに分かれ、エントランスには、船頭気分が味わえる長瀞観光名物「長瀞ラインくだり」の作品が展示されている。トリックアートの中に座ったり、仕掛けから上半身を出したりすると、目の錯覚で遊び心満載なトリック写真が撮影できる。

 有隣倶楽部は1928年に秩父鉄道の保養所として建築され、80年に現在の場所に移築。昨年12月まで料亭として営業していたが、コロナ禍で団体客が減った影響もあり、秩父鉄道と秩父観光興業、エス・デー(栃木県那須町)が全天候型のレジャー施設にリニューアルした。

 有隣倶楽部の名称は、論語「徳不孤必有隣」にちなんで命名された。リニューアル後の館内にも、深谷市出身の実業家渋沢栄一が書いた額が飾られ、和の空間を一層引き立てている。併設された休憩エリアでは、伝統的な日本庭園が観賞できる。

 瀧上館長は「長瀞にはさまざまな観光地があるが、悪天候の日でも楽しめる施設は希少なので、いつでも立ち寄れるスポットとして利用してほしい」と話していた。

 開館時間は午前10時から午後5時で年中無休。入館料は大人千円、中高生700円、子ども500円。

 問い合わせは、長瀞トリックアート有隣倶楽部(電話0494・66・0070)へ。

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