埼玉新聞

 

埼玉で被害が45市町村に拡大…外来害虫のクビアカツヤカミキリ 被害拡大阻止へ対策共有 埼玉県が11月に連絡調整会議 サクラなどのバラ科樹木を枯らす特定外来生物 埼玉県内では2013年に初めて被害確認

  • クビアカツヤカミキリのオス(左)とメスの標本

    クビアカツヤカミキリの標本

  • クビアカツヤカミキリのオス(左)とメスの標本

 外来害虫「クビアカツヤカミキリ」の被害拡大を防ぐため、県は11月に庁内の関係者による連絡調整会議を行うことが2日、開会中の県議会9月定例会で明らかになった。長峰秀和県議(自民)の一般質問に堀口幸生環境部長が答えた。

 みどり自然課によると、これまで環境科学国際センターと協力し、県民に情報提供などを呼びかける「クビアカツヤカミキリ発見大調査」を展開。木の巡回や被害が見られる木への薬剤注入、木に防虫用の網を巻き付けるなどさまざまな対策を取ってきた。一方で、学校や川の堤防など、被害を受けた場所それぞれを所管する部局ごとに被害状況を把握しており、対策の規模は各部局でばらつきがあったという。

 会議では、各部局が持つ情報を横断的に集約し、環境科学国際センターによるアドバイスや、各部局で防除がうまくいった取り組みなどを共有。同虫対策の規模拡大を図りながら、被害を防ぐための今後の取り組みについて検討を進める。同課は「引き続き、環境科学国際センターと連携しながら対策を進めていく」としている。

 クビアカツヤカミキリは、サクラ、ウメ、モモなどのバラ科樹木を枯らす特定外来生物。県内では2013年に初めて被害が確認され、その後、24年度までに45市町村に拡大した。

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