埼玉新聞

 

「一つの希望に」「ある意味で未知数」 自民新総裁に高市氏、女性初 埼玉県民の声

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 高市早苗前経済安全保障担当相(64)が4日、女性初の自民党総裁に就任した。

 女性初の総裁誕生について、さいたま市緑区の団体職員女性(34)は「一つの希望になる。時代が動いた空気を感じた」と歓迎する。子育てが母親中心になされている現状などを指摘し、「今まで男性優位にいろんなことが決定されてきて、女性に優しい社会とは言い難かった。ジェンダーで差別されないような社会を実現してほしい」と期待した。

 鶴ケ島市の60代自営業女性は「高市氏は経済の知識が深く、経済分野に大きな影響を与えるのではないか。日本の市場が良くなると期待している」と展望する。また「日本初の女性首相として、日本を変えるところを見てみたい」と話す。

 川越市の自営業男性(65)は、高市氏について「ある意味で未知数だ」と語る。外交分野を引き「紛争に対する日本の立ち位置を良い方向に導けるのかどうかだが、高市氏ではそれが見えない」と指摘。「『右対左』などと社会が分断しないよう、日本の課題に取り組んでほしい」と求めた。

 深谷市の助産師高橋幾恵さん(50)は「産後ケア事業をやっているが、まだ他人に頼ることに抵抗感がある人が多く、利用するのが主流になっていない。国にももっと積極的に推進してもらい、意識が変わるようになっていけば」などと期待を込めた。

 地元経済界からは高市氏を歓迎する声も。県内約5万2千社が加入する埼玉県商工会連合会の江原貞治会長は「資材費や労務費高騰に苦しむ中小企業・小規模事業者支援に向けて、高市氏は唯一、積極財政を打ち出していた。景気が良いのは都市部だけ。地方にも目を向けた政策をお願いしたい」と話した。

 本庄市の総合建設業、八木建設の八木雅之社長は「物価高対策は企業努力だけでは限界がある。災害に強い都市計画など公共事業への継続的な投資に期待する。女性がトップになることで社会が良い方向に変わるきっかけになれば」と初の女性首相誕生に期待を寄せた。

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