埼玉県内の繁華街にも影響…アサヒグループHDのシステム障害、復旧のめど立たず 大宮駅東口・南銀座の居酒屋や飲料の取次店、物流滞り品薄に不安の声「売り上げに直結」「在庫はあと数日」
2025/10/04/10:43
9月29日午前7時ごろに発生したアサヒグループホールディングス(HD)のシステム障害は発生から5日たった3日午後7時現在でも収束のめどが立っていない。
社内調査で身代金要求型ウイルス「ランサムウェア」の攻撃を受けたことが判明。障害発覚後、速やかにシステムを遮断したものの、情報漏えいの可能性を示す痕跡が発見されたという。同社では被害拡大を防ぐため、サイバー攻撃の詳細や復旧時期については明らかにしていない。
飲料・食品を含む国内グループ各社では受注業務を部分的に手作業で進めているが、国内に30ある工場の物流業務は滞ったままだ。そのため、県内の飲食店からは品薄に対する不安の声が高まっている。
県内一の繁華街、JR大宮駅東口(さいたま市大宮区)の大宮銀座通り商店街の南側(通称・南銀座)で30年近く居酒屋を営む男性店主は「アルコール離れが進むとはいえ、定番のスーパードライは一番人気。売り上げに直結するので一日でも早く復旧してほしい」と切望する。酒類など飲料の取次店は「現在の注文分だけで在庫はあと数日しか持たない。詳細な情報が欲しい」と不安を口にした。
プライベートブランド(PB)飲料を共同開発するコンビニ大手3社(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート)は一部商品で欠品や品薄の可能性があるとして他社商品の入荷量を一時的に増やす方針だ。
アサヒグループHDの勝木敦志社長は3日夕方、「多くの関係先の皆さまにご迷惑をおかけしておりますことをおわび申し上げます。一刻も早い復旧に向けて全力を尽くすとともにお客さまへの商品供給を最優先として代替手段による対応を進めています」とコメントした。










