負債7億円…河出書房新社の子会社Kに特別清算開始命令 書籍の保管や発送 長引く出版不況が打撃 埼玉・所沢【倒産情報】
2025/09/27/10:39
帝国データバンクによると、書籍類保管、発送業務の株式会社K(旧河出興産)=所沢市=は、9日にさいたま地裁川越支部から特別清算開始命令を受けた。負債は約7億円(大半が金融債務の見込み)。
同社は、1966年7月設立。文芸書の出版業者である河出書房新社の子会社で、同社の商品管理部門を分離独立する形で設立された。以降、同社を中心に出版社からの依頼を受け、書籍類の保管や発送業務といった出版物の物流事業を主体に、取次店への請求代行やコールセンター業務などを手がけ、2019年6月期には年売上高約18億6800万円を計上していた。
しかし、その後は長引く出版不況を受け売り上げは伸び悩み、減収の影響で収益面でも大幅な赤字に陥ることが多く、苦しい展開が続いていた。このため近年では、インターネット通販業者向けのEC物流業務に注力するほか、所有する物流センターの合理化を行うなどしていたが、本業の回復は進まずにいた。
23年12月に一部事業を関通子会社の関通ネクストロジに一部事業を譲渡し、25年7月31日に河出興産から現商号に改め、同日の臨時株主総会の決議により解散していた。
=埼玉新聞WEB版=










