川越の観光スポット、なぜ店舗は早めに閉まる? 地元ネタ満載のミュージカル もっと川越を盛り上げたい…映画「翔んで埼玉」を意識、元宝塚の男役が描くコメディー 川越で20、21日公演
宝塚歌劇団の元男役、石川裕梨さん(38)=川越市=が立ち上げた「うりいろ劇団」による新作ミュージカル「翔ぶぞ川越」が20、21両日、同市郭町1丁目のやまぶき会館で開かれる。川越の古き伝統や新たな文化を巡る市民の“争い”を描いたコメディー仕立てのストーリーだ。石川さんは「地元ネタも満載。双方の争いをいかに治めるのかを楽しんでほしい」と呼びかける。
うりいろ劇団は2024年9月、石川さんが代表となって発足。今年2月には市民ら35人の出演で、室町時代の武将・太田道灌や父・道真にまつわる伝説に材を取った「河越城の伝説~山吹の花龍神物語~」を市内で上演した。
その舞台の2週間ほど前の1月には、川越市長選があった。石川さんは市民らと話を交わす中で、古き良き川越を守りたい人たちと観光客を増やそうと盛り上がる人たちの声を聞いた。「それを作品に取り入れることがでいないかと考えた」と語る。
出演者を募集し、5月からオーディションを実施。小学生から76歳までの市民ら36人が決まった。
舞台は古き良き文化を守ろうとする「川越帝国」と、新風を起こそうとする市民との間で争いが起こる中、それを止めようと「ゆりいろ劇団」が立ち上がる―という展開。「新風」派は、観光客を集めるために交流サイト(SNS)映えする店を取り入れていこうなどと主張する。
埼玉を舞台にした映画「翔んで埼玉」を意識しつつ、「もっと川越を盛り上げたいと思った」と石川さん。「なぜ市内の観光スポットの店舗は早めに閉まるのか」など「自分の疑問から生まれたことも盛り込んだ」。自身は主人公の「謎の川越のスター」として出演する。
出演者の一人で、人形販売店を営む須賀栄治さん(55)=同市=は「双方の争いからどのように未来の川越をつくるのかを見てほしい」と話す。
公演は20日が午後2時と同6時、21日が正午と午後4時。1回の公演は約2時間。チケットは3700円(全席自由)。会場ではステッカーやTシャツなどのグッズも販売する。
問い合わせは、同劇団(電話080・7485・9721)へ。










