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無添加計画が破産手続き開始決定 自然素材で注文住宅…コンテスト受賞実績も ウッドショック、価格高騰が響く さいたま 負債約6億3900万円【倒産情報】

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    無添加計画が破産手続き開始決定

  • 無添加計画 本社(2024年6月撮影)=帝国データバンク提供

    無添加計画 本社(2024年6月撮影)=帝国データバンク提供

  • 【地図】さいたま市南区

    さいたま市南区の位置

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  • 無添加計画 本社(2024年6月撮影)=帝国データバンク提供
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 帝国データバンクによると、木造建築工事の無添加計画(さいたま市南区)は、7月30日に東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約6億3900万円。

 破産管財人には、辛川力太弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所、東京都千代田区)が選任されている。債権届け出期間は8月27日までで、財産状況報告集会期日は11月13日午前11時。

 無添加計画は、1997年にさいたま市内の同業者から分社化して設立された木造建築工事業者。木造戸建て住宅の新築工事を中心に、リノベーションやリフォーム、関連する不動産事業も手がけていた。主力の建築工事においては、「自然素材で作る健康な注文住宅」をコンセプトに、ほぼ全て無垢(むく)材を使用するなど自然環境に配慮した住宅を特徴としていた。2013年3月に従前の(株)トラストホームから現商号へ変更。ハウスメーカーのコンテストでの受賞実績があり、近年は本店のほか、仙台や岐阜、宇都宮などに販売拠点を構え広域的に営業を展開。2020年8月期には年売上高約14億8700万円を計上していた。

 しかし、その後はウッドショックなど環境が不安定となり、資材・住設機器の調達難や価格高騰で業績は急速に悪化していた。2022年8月期の年売上高は約7億8400万円に減少し、その後売り上げは一時回復していたものの、会計処理に疑義が生じるなど対外信用が低下し、事業の継続が困難となったため、2024年5月23日に事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入っていた。

=埼玉新聞WEB版=

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