埼玉新聞

 

リチウムイオン電池による火災防止へ 埼玉・戸田市が回収袋を全戸配布 県内初の取り組み 7月にごみ処理施設で火災 原因特定されずもリチウムイオン電池の可能性を排除できず

  • 戸田市役所(2024新)=埼玉県戸田市上戸田

    戸田市役所=戸田市上戸田

  • 戸田市役所(2024新)=埼玉県戸田市上戸田

 戸田市美女木北の「蕨戸田衛生センター」で発生した火災を受け、市は19日、リチウムイオン電池回収袋を作製し、市内全7万戸に配布すると発表した。同市によると回収袋の全戸配布は県内初。

 7月に同センターで発生した火災の出火原因は特定されていないが、同センター組合はリチウムイオン電池が原因だった可能性は排除できないとしている。近年、ごみ処理施設での同様の火災が各地で相次いでいることから、市は市民の分別への関心をさらに高めてもらおうと今回、「リチウムイオン電池等回収袋」を作製、配布する。

 回収袋の大きさは縦45センチ、横22センチ、マチ13センチ。日本語のほか英語、中国語、韓国語、ベトナム語での注意書きと、対象のごみなどのイラストを付して視覚的にも訴える。回収対象はリチウムイオン、ニッケル水素、ニッカド電池ほか、モバイルバッテリー、ハンディーファン、電子たばこなどの内蔵型小型家電。同市の「燃やさないごみの日」に危険物としてごみ収集所で回収する。

 市は回収袋を「広報戸田市」12月号と同時配布するとしており、同日会見した菅原文仁市長は「リチウムイオン電池などの適切な処分方法を市民の皆さんに広く、袋で周知し、分別への意識を高めていただくことが目的」と述べた。

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