埼玉新聞

 

人気…隠れ家的存在のキャンプ施設 JR中浦和駅から徒歩6分、身軽にアウトドア体験 食材や道具がなくても仕事帰りにBBQ、ごみの持ち帰りも不要 トレーラーハウスにはゲーム、カラオケも

  • 空の広さが魅力の同施設。完全貸し切りも人気の秘密だ

    空の広さが魅力の同施設。完全貸し切りも人気の秘密だ=さいたま市南区

  • エアコン完備のトレーラーハウスでのパーティーも快適(提供)

    エアコン完備のトレーラーハウスでのパーティーも快適(提供)

  • 空の広さが魅力の同施設。完全貸し切りも人気の秘密だ
  • エアコン完備のトレーラーハウスでのパーティーも快適(提供)

 都心から電車で約30分、さいたま市南区の住宅街に現れる塀に囲まれた謎の施設。高さ約2メートルの壁の向こうからは楽しそうな会話が聞こえてくる。「都会×アウトドア」をコンセプトに、日常に溶け込むグランピング施設として人気の「ザ・パーク」だ。JR埼京線中浦和駅から徒歩6分の立地にありながら表通りに面していないため、知る人ぞ知る隠れ家的存在。都内や県南部の企業に勤めるサラリーマンからは、仕事帰りに立ち寄ることができるバーベキュー施設として人気を集めている。

■手ぶらで身軽に

 グランピングとは「グラマラス(豪華な)」と「キャンピング」を組み合わせた造語。テントなど本格的な道具がなくてもぜいたくなアウトドア体験ができる人気レジャーだ。同施設のオープンは約2年前。元々駐車場として使われていた場所をレンタル空間として不動産業のパークホーム(川口市)が開発した。

 約268平方メートルの敷地内は、最大24人が座ることができるウッドデッキや五右衛門風呂風の水がめなどを完備。長さ13メートルのトレーラーハウスには冷暖房設備はもちろん、キッチンやトイレ・シャワー、大型テレビやゲーム、カラオケなどのアメニティーもそろう。最寄り駅周辺にはスーパーマーケットやコンビニエンスストアが充実し、食材の調達も楽。ごみの持ち帰りも不要で、その身軽さがうけている。

■街中でも開放感

 都内にもビルの屋上を利用したグランピング施設はあるが、同所の特徴は何といってもそばを流れる鴻沼排水路や公園などの豊かな自然環境。春日部市や東京都北区など市外からの常連客もいるという。

 同社の泉慎太郎社長は「住宅街でありながら、中に入ると抜群の空の広さとプライベート空間を感じられる。貸し切りなので子どもたちがいても安心」と人気の理由を語る。これまで大々的な宣伝はしていないが、コロナ禍以降の貸し切り需要の高まりで、交流サイト(SNS)や口コミで徐々に人気に火が付いた。現在、9月第2週まで土日はほぼ予約で埋まっている。

■安心の貸し切り

 用途は企業のイベント・懇親会、ママ友の集まりや結婚式の2次会、動画撮影(番組収録)などさまざま。1時間当たり8千円(最大12人まで、3時間~)が基本だが、当然、人数が増えれば増えるほど割安になる。最大35人まで収容可能で、10歳以下の子どもは無料。スマートフォンなどで専用サイトから申し込むと、無料通信アプリLINE(ライン)に入り口の鍵のダイヤル番号が送られてくる仕組み。

 泉社長は「電車で何時間もかけて移動しなくても本格的なグランピング体験が都市部で楽しめる。日常の中で、ゆったりとしたぜいたくな時間を気の合う仲間と過ごしてほしい」と呼びかけている。

 所在地は、さいたま市南区関1の22。問い合わせは、シェアパーク(電話048・823・7771)へ。

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