特殊詐欺事件に出し子などとして関与したとして、県警組織犯罪対策（組対）2、3課と鴻巣署は13日、詐欺と窃盗（払出盗）の疑いで、いずれもベトナム国籍で住居不詳、無職の男（31）、住居不定、無職の男（20）、茨城県美浦村、無職の男（24）の3容疑者を再逮捕した。

　再逮捕容疑は氏名不詳の者と共謀して今年5月、北本市の会社員男性＝当時（28）＝のスマートフォンに警察官や検察官などを名乗り、「あなた名義で契約されている携帯電話が詐欺のメールなどを送信している」「勾留されるか保釈金800万円を払うか、自分で決めなさい」などと電話をかけ、インターネットバンキングから現金合計800万円を振り込ませ、商業施設のATMから89万9千円を引き出し窃取した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

　組対2課によると、今年3月、県警が金銭トラブルをきっかけにベトナム人女性が監禁被害に遭った事件を認知。捜査の過程で20歳の男が浮上したので6月に監禁容疑などで逮捕し、その後の捜査で3容疑者が特殊詐欺に関与していたことを特定。3人をこれまでに詐欺などの疑いで再逮捕していた。

　県警は同種の余罪が複数件あるとみて、捜査を継続している。