埼玉新聞

 

<東松山女性殺害>恨みあった…容疑の元同僚41歳男を逮捕 犯行におわすメール届いた親族が通報

  • 記者会見する木村宏志県警捜査1課長(右)と愛敬英司東松山署長=15日夜、東松山署

 東松山市のアパート一室で住人の介護士渡辺真澄さん(38)が殺害されているのが見つかった事件で、県警東松山署捜査本部は15日、殺人の疑いで、元同僚の住所不定、無職の男(41)を逮捕した。「間違いない」と容疑を認め、動機について「恨みがあった」と供述しているという。

 逮捕容疑は、11日夕方から13日午前7時17分ごろまでの間、渡辺さんの胸や腹を刃物のようなもので突き刺し、殺害した疑い。

 捜査本部によると、男は渡辺さんが以前に勤務していた介護施設に派遣されており、今年に入って2カ月間ともに働いた。渡辺さんは最近になって別の勤務先に移ったという。

 県警は、渡辺さんの居宅内から発見された携帯電話に、男との通話やメールのやりとりが直前まであったことから、何らかの事情を知っているとみて行方を捜査。15日午前、佐々木容疑者から親族に犯行をにおわすようなメールが届き、親族が県警に通報した。

 その後、男が東京都内にいることが判明。午後1時33分ごろ、板橋区の商業施設内で、県警の見当たり捜査員が男を発見し、身柄を確保した。

 男は発見時、バッグの中に刃物数本を所持していた。県警は刃物が犯行に使われたものか慎重に調べる。

 渡辺さんの死因は失血死。胸や腹に刃物のようなもので刺された十数カ所の傷があった。致命傷となった傷の一部は内臓まで達していた。

 司法解剖の結果、渡辺さんが死亡したのは11日夜ごろ。渡辺さんは11日夕方、勤務先を退社し、12日は無断欠勤していた。12日午前10時ごろ、同僚女性(51)らが渡辺さん方を訪問した際には室内で亡くなっていたとみられる。13日午前7時20分ごろ、同じ女性が室内で遺体を発見して通報した。

 県警は男と渡辺さんにトラブルがあったか把握していないという。

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