埼玉県立高校の共学化に賛否 埼玉県教委が中高生と意見交換会 「共学の方が異性との接し方を学べる」「別学ならではの良いところがあり、通いたい人もいる」
2025/08/07/13:17
埼玉県教育委員会は6日、さいたま市浦和区の県県民健康センターで、県立高校共学化に関する意見交換会を開いた。参加した中高校生17人の意見に対し、依田英樹高校改革統括監らが男女共同参画や学びの機会の均等化、少子化など県教委の考えを説明した。
中学生の部では、「共学の方が異性との接し方を学べる。共学化は社会で生きていく上で自分の役に立つと思う」との意見が出た一方で、「男女の関わり方も大切だと思うが、別学ならではの良いところがあり、通いたい人もいる」との意見もあった。
上尾市の中学2年の堂前宗祐さんは「説明を聞いて疑問に思った。同性だけの3年間は別学でしか味わえない。今しかできない経験をなくしてほしくない」と話した。
高校生の部では、「異性がいないからこそ萎縮せず積極的な意見が出せる」「募集人数より出願者数の方が多い」などの反対意見や、「報告書における結果までの経緯が不透明」「アンケートなどの意見が反映されていないのでは」などの質問が飛び交った。
熊谷高校3年の男子生徒は「感情としては反対。でも他県の流れを見ると、こうした機会がある分、誠実な対応で評価できる」と冷静に分析。浦和商業高校1年の女子生徒は「多様性で考えた時、別学の環境から社会に出た人も必要だと思う。全部はなくさないでほしい」と訴えた。
依田統括監は「皆自分の意見を考えて発言していて、こういう機会の重要性を感じた。教育委員会としても、男女変わらない学びを提供しようとしていることを伝えていく必要がある」と述べた。










