埼玉新聞

 

百日咳の流行さらに拡大 1週間で過去最多の3211人、埼玉は全国2位の204人 1月からの全国累計は約3万5千人 半年で昨年1年間の8倍【感染情報】

  • 百日咳の週ごとの診断数(埼玉県)=県感染症情報センターより

    百日咳の週ごとの診断数(埼玉県)=県感染症情報センターより

  • 百日咳の週ごとの診断数(埼玉県)=県感染症情報センターより

 感染によって、けいれん性の激しいせきがでる「百日咳(せき)」の流行が拡大している。国立健康危機管理研究機構によると、6月22日までの1週間、医療機関からの報告数が、全国で3211人と過去最多を更新。都道府県では東京の234人に次ぎ、埼玉は204人と2番目に多かった。200人を超えたのは全国でこの2都県だけだった。

 今年の全国累積報告数は、1月1日から6月22日までに3万5810人と、既に昨年1年間の報告数4096人の8倍を超えている。埼玉の今年の累積報告数は1518人。

 埼玉県感染症情報センターによると、県内で1週間に報告された患者数204人の年齢別人数は、10~14歳が79人(全体の約39%)と最も多く、次いで5~9歳の45人(約22%)、15~19歳の28人(約14%)の順だった。

 百日咳は世界的に見られる疾患で、どの年齢でもかかるが小児が中心。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに死に至ることもあるという。

 県感染症情報センターは、百日咳と伝染性紅斑の報告数が特に多い状況にあるとし、咳エチケット、外出後の手洗いとともに、十分な休養をとるよう心掛け、体調がすぐれない時は、医療機関に電話で相談の上、早めに受診するよう呼びかけている。

=埼玉新聞WEB版=

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