埼玉新聞

 

峠の急カーブが連続、国道299号に移動式オービス 埼玉県警が設置、悪質な暴走車両の取り締まり強化

  • 事故が多発している299号にオービスを設置し、速度違反を取り締まる警察官=1日午後10時半ごろ、横瀬町芦ケ久保

 県内全域で外出自粛が呼び掛けられているゴールデンウイーク(GW)期間中は、交通量の減少で道路が走りやすくなり、速度超過違反など悪質な暴走車両が増えることが懸念される。県警は9日までの期間、交通事故が多発している国道299号で、速度違反を自動で取り締まる装置「移動式オービス」を導入した取り締まりを強化。地域住民や一般通行者の安全安心の確保に努めている。

 299号は、日高から飯能を抜け、秩父方面へと延び、峠の急カーブが連続する。休日などは、行楽やドライブ目的の通行車両のほか、山岳道路を高速で走る「ローリング族」などの改造車両も多い。

 取り締まりは、県警交通指導課、交通機動隊、秩父署、飯能署が合同で実施。299号の区間に、移動式オービスを設置するほか、パトカーや白バイ巡回などで警戒を強める。

 1日は、横瀬町芦ケ久保の299号に可搬式オービス1台を設置。秩父署と交通指導課の警察官が午後8時~翌午前2時、通過する車の速度違反に目を光らせた。

 交通指導課によると、299号沿線で今年1~3月に発生した人身事故件数は飯能署管内が11件、秩父署管内は6件。このうち死亡事故はカーブで2件発生しており、別々の事故で運転手2人が対向車とぶつかり、死亡している。

 同課は「速度超過は重大事故につながる可能性が高い。地域住民の平穏な生活を守るためにも、今後も厳しく取り締まりを行っていく」としている。

ツイート シェア シェア