戸田市内の全小学校で、来年4月に小学校に入学する児童の保護者を対象とした授業の見学会が行われている。入学前に小学1年生、特別支援学級の授業風景を実際に見学してもらい、入学への不安を解消し、円滑に小学校生活へ移行してもらうとする同市教委初めての取り組み。

　保護者らが小学校の学習環境や学校生活を入学前に見学することで、入学に向けての準備や心構えを知ってもらおうと今回、市内小学校全12校で初めて行われている。市教委によると市外、県外からも含め200組以上の申し込みがあり、保護者、幼稚園、保育園関係者が各校で行われる見学会に参加している。

　同市上戸田の市立戸田第一小学校では6月26日午前に見学会が行われ、小学1年生の国語、算数、図工の授業や特別支援学級「まめの木学級」の授業を公開。参加した保護者らは実際に授業を行っている教室の中まで入り、プロジェクターや電子黒板、タブレット端末などを用いて行われる授業の様子を見学した。

　市教委によると見学会は保護者からの要望を受け行われたという。参加した保護者らからは「授業を受ける子どもたちの様子、授業のレベルを知ることができよかった」といった感想や「子どもたちの服装や持ち物、ロッカーの様子を知ることができ、参考になった」といった声も。教室内外の掲示物や、特に「時間割」表を熱心に見入る保護者の姿も見られ、「子どもと一緒に来て教室を見せたかった」などの声も聞かれた。

　同校の武藤昌博校長は「新たな小学校生活への関心は高く、保護者の皆さまには心配や不安もあると思う。実際に授業風景をご覧いただくことがそれらの解決につながれば。どうか安心して入学を迎えてほしい」と話した。