埼玉新聞

 

大宮で訓練…ソニックシティに刃物持った不審者が侵入、暴れだす場面を想定 警備員らさすまた使用した対応学ぶ さすまたには奪われるリスク…刃物が届かない距離を取り、安全確保を第一に

  • 訓練で刃物を振り回す不審者を制圧しようとする大宮署員とソニックシティの警備員

    訓練で刃物を振り回す不審者を制圧しようとする大宮署員とソニックシティの警備員=19日、さいたま市大宮区

  • 訓練で刃物を振り回す不審者を制圧しようとする大宮署員とソニックシティの警備員

 大宮署などは19日、さいたま市大宮区のソニックシティで不審者侵入時の対応訓練を行った。刃物を持った不審者が施設内に侵入したことを想定し、同施設の警備員などがさすまたなどを使用した対応を学んだ。

 訓練前に同署員がさすまたの使い方をレクチャー。同署員によると、さすまたは奪われるリスクもあり、扱い方には注意する必要があり、刃物が届かない距離を取るため、相手の目線の高さで動かし、制圧よりも身の安全の確保を第一に考えるべきだという。

 訓練は、イベント受付の手荷物検査で刃物が見つかり、不審者が刃物を手に暴れだす場面を想定。警備員などは椅子やさすまたを使って身を守りつつ警察が到着するまでの対応を訓練した。不審者を制止する警備員の大声や不審者の怒号が飛び交い、実際に事件が起きているような緊張感が漂っていた。

 訓練を終えた大宮ソニックシティの広渡健司常務取締役は「毎年訓練は実施しているが、防犯は予防から。日々の利用者への声かけを積極的に行っていく」と表情を引き締めた。同署の薄井裕太郎警備課長代理は「ソニックシティの防犯意識は高い。引き続き訓練などを通して警察のノウハウを伝えていきたい」と話した。

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