埼玉新聞

 

<ランチ>客がSNSで宣伝、売り切れの毎日 熱々ワンプレート料理も人気 埼玉・川口の「KLYN」

  • メニューは天気などで毎日変わる。25日のプレートはラザニア、シメジやパプリカのスープ、野菜など。ドリンクは別料金

  • KLYN店内でオーナーシェフ渡辺歩さん=川口市中青木

 川口駅と川口市役所の間を南北に走る中央通りに面した店は木陰の奥に木製のデッキが落ち着いた雰囲気を放つ。店内も店主夫妻がえりすぐった西欧アンティークの家具だ。

 「作って売り切れたら閉店という毎日で、自分の料理の写真を撮る暇もない。幸い食に関心のあるお客さんたちがSNS(交流サイト)で宣伝してくれています」とシェフの渡辺歩さん。

 25日のメニューは天然酵母パン、手作りボロネーズとスペシャルソース、白パスタのラザニアは熱々で小皿の中でぐつぐつと泡を吹いた。約30センチの大皿のワンプレート料理(税込み1200円)だ。

 この場所で生まれ育った。青木中央小から青木中。県立浦和東高校2年の時にカナダの高校に交換留学生として留学し、卒業して帰国。今度は米ニューヨーク、ブルックリンのプラット芸術工科大学に留学し工業デザインを学んだ。

 卒業し帰国。都内の会社に就職したが、「職場は男社会で深夜になるのが普通。3人の子育て中の自分だけ、早く切り上げて帰る日々だった」。決断し会社を辞め、父のかつての設計事務所の場所で店をオープン。KLYNという店名は大学生活を送ったブルックリンへの愛を込めた。

 厨房(ちゅうぼう)は一人で守る。ブルックリンで知り合った夫が自分の仕事の傍らシェフを支える。

【メモ】KLYN(クリン)

 午前11時半~午後5時、休日は不定期、埼玉県川口市中青木2の20の7(電話080・5097・6826)。

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