埼玉新聞

 

みんなで入れば怖くない!「お店公認ひやかしツアー」を企画 蕨市にぎわいまちづくり連合会・田中雅子さん 店、商店街、街の魅力を伝え続ける

  • 「皆に蕨を好きになってほしい」と話す、蕨市にぎわいまちづくり連合会の田中雅子さん

    「皆に蕨を好きになってほしい」と話す、蕨市にぎわいまちづくり連合会の田中雅子さん=蕨市内

  • 「皆に蕨を好きになってほしい」と話す、蕨市にぎわいまちづくり連合会の田中雅子さん

蕨市にぎわいまちづくり連合会 田中雅子さん

 蕨市にぎわいまちづくり連合会にぎわい事業推進コーディネーターの田中雅子さん(40)は映像などで市の魅力を発信している。蕨市出身。結婚後に横浜、仙台などに住み、子育てをする中、「市や施設はとても立派だけど、遠くまで出かけなければならないし…」と少しだけ違和感を覚えた。同時に思ったのは「必要なものが近くにあり、簡単に利用できる。蕨はコンパクトで住みやすい」。地元を離れ、地元の魅力に気付いた。

 その後、生まれ育った蕨に戻り、市の創業講座を受講して蕨西口商店街に親子カフェを開いた。商店街には同級生やその家族が営む個人店があったが、それまではあまりなじみがなかったという。

 「自分でお店を開き、個人店を初めて知ったかもしれません」。お店、商店街、街の魅力をもっと知ってほしいと「みんなで入れば怖くない!お店公認ひやかしツアー」を企画し、個人店に興味を持つ人と共に各店を訪ね歩いた。ツアーは新型コロナウイルス感染拡大前までに17回、その後も動画で地元商店の魅力を伝え続けた。「非日常が感じられれば、それは観光なのでは」

 東日本大震災では仙台市で被災した。土地勘のない避難所で過ごし「知り合いがいないって怖い」と感じた。人と人と、人と地域とがつながる大切さを強く思った。

 地元の子ども会役員や野球チームのコーチも務める。「『蕨っていつまでも昔っぽいよね』はほめ言葉。皆に蕨を好きになってほしい。何かあった時、助け合える丁寧な人間関係をつくりたい。できれば街づくりボランティアがちゃんと仕事になればうれしい」

ツイート シェア シェア